技術と方法

多くの教師は「方法」や「技術」を学び、取り入れようとします。しかし、そうしたものはすぐに消費されてしまいます。そうした技術や方法がうまく行くのは、その技術や方法が優れているからではなく、そうした方法を生み出すような教師だからうまくいくので…

教育の変革

自分は教育のために何が出来るのだろう? 僕のようなちっぽけな人間がどれほど背伸びしても、人に与える影響なんてちっぽけなものです。ほぼ0といえるでしょう。僕が若い頃はもっと人に求められたいとか、人に話を聞いてもらいたいとか、人にすごいと認めて…

垂直から水平へ

Facebookで福島県に在住するある方が 「これからは電気自動車やリニアモーターカーを含めて、電気をもっと必要となる時代なので、福島県ではもう一度原発を誘致して、福島県を復興させていくという考えを持っている」 という考えを述べました。僕はこの是非…

理念って厄介なもの

僕は何度か教師にとって理念が大事だと言ってきました。 ただよく考えてみると、この理念というのはとても厄介な物であると分かってきました。今日はそんな話。 ことわざに「あばたもえくぼ」という言葉があります。欠点も思い込みで長所に見えてしまうとい…

「教科」なんてない

学問というのは高度になればなるほど細分化していくように考えている人がいます。本当でしょうか? 30年前まで恐竜が絶滅したのは、気候変動だと考えられてきました。また種子植物の反映、ウイルスなどさまざまな絶滅理由が考えられてきました。しかし、こ…

在り方とは? また

「教師は在り方なのである」 では我々教師はどうすればよいのでしょうか? 僕は教師が教育というものを授業を通して見えるようになるためには、約1万時間必要だと何度か言ってきました。我々は年間約1000時間ほど授業しますから、これには10年ほどか…

在り方とは?

僕はよく「在り方」という言葉を使います。たくさん使うのでリンクはのせないので、興味ある方は上部でこのブログのワード検索してみてください。 この「在り方」というのは、他者にとって分かりにくい言葉であることは十分に承知の上です。でも他の言葉に置…

宿題とは

僕は子供たちによくこう言います。 「昨日の宿題に意味はあったのかな?」 最近は学年ごとに宿題の進め方プリントや保護者向けに「宿題のさせ方」のプリントを配布する学校が多いようです。そのプリントをよく見てみると 「宿題は毎日やりましょう」 「宿題…

とんたん2014

正直今の僕には、授業の細かな部分の「どうのこうの」にはほとんど興味はありません。 そりゃうまく行く時だって、うまく行かない時だってあるもの、少なくとも細かな部分に関してどうのこうのいうのは、僕の役割ではありません。僕はこの数年で子どもがどう…

学び続けるということ

郡山市の小学校では新入生である小学1年生に対応するスタートアップカリキュラムが始まります。スタートアップカリキュラムとは、幼稚園や保育園での学びや生活と小学校1年生の学びや生活をシームレスにするカリキュラムです。おそらくはじめは、幼稚園や保…

オーバクロック

パソコン関係に詳しい方ならよく分かると思いますが、インテルのCPU coreiシリーズでは、数年前からターボブーストなるのものが搭載されています。これは通常は低いクロック(エンジンで言うと回転数)なのですが、パソコンの立ち上げや重い処理などをする時…

若手教師

僕が初めて教師として子どもたちの前にたった22年前。僕の授業は今から考えるととても質の低い物であったことは間違いありません。でも、おそらく今の自分では出来ないような「馬鹿力」にあふれていたことも事実です。 僕が若い先生たちと話をしているとす…

インタラクティブカリキュラムとアダプティブ

インタラクティブカリキュラムというのは簡単に言うと、複数のベーシックスキルを教科間でやりとりすることで学習を深めていくというカリキュラムです。教科はそのベーシックスキルを媒介として融合していきます。僕はそれをさらにアダプティブに組み上げて…

教育人間塾でお話しさせていただきました

元、北海道教育大学の学長を勤められた村山紀昭さんから招待を受けて、「教育人間塾」で、放射線についての取り組みや、教育界の流れと僕の取り組みについて話をさせていただきました。 実は後半の話はどう話をしようか大変迷いました。というのも最後の話が…

問題がないクラスなんてないのよね また

ある方に「問題」という定義が大事と指摘を受けました。 確かに「問題」って曖昧でなんだか分かるようで分からないものですね。 でもこれをきちんと定義しようとするとしっくりときません。 「子供どうしの人間関係」「教師と子供の信頼関係「いじめ」「基本…

子どもの居場所

いつ頃からでしょうか? 買い物や用事のために車で市内の学校を通るとほとんど子どもが遊んでいません。放射線? いえいえ、原発事故の前からです。(ちなみに郡山市内の学校の校庭は除染が行われたことでほとんどが毎時0.2μSv以下となっていて、泥遊びでも…

問題が起こらない教室なんてないのよね

僕のクラスでは定期的に生徒指導の問題が起こります。そんなことを言うと「坂内先生のクラスでもそんなことがあるんですかぁ。安心しました。」と言われる人がいます。僕からしたら子どもなんですもの、対人関係に問題が起こらないはずなんてないんです。問…

パッチを当てる2

前回はパッチを当て続けることは何にもならないことを話しました。 自転車のチューブに当てはめると、自転車のチューブがしっかりしていればパンクしてもその穴をきちんとふさぐと何年も問題ありませんよね。でもゴムが劣化してパンクしていたらどうでしょう…

1%

私は(私たちは)どの教師にも自分の(自分たちの)実践を理解して欲しいとか、実践をまねした方がいいとか思っていません。おそらく単純に聞きかじりして実践をトレースすれば大きく間違うことになりかねません。 僕の実践が直接的に取り込めるのは教師全体…

パッチを当てる

windowsは毎月OSの穴にパッチを当てて、セキュリティーを維持しています。ウイルスの進化には到底追いつかず、新しい穴が見つかり次第、どんどんパッチを当てていきます。 学校や学級も健全であれば、数枚のパッチを当てれば水のもれは防げます。また、こう…

怒鳴る

子どもはいろいろと予想外のことをやらかします。中には「それはあまりにもひどいなぁ〜」と思えるようなこともあります。もちろん教師も人間ですから腹が立ちます。下手すると家族以上に子どもといる時間が長く、そして身近なものですから余計に腹が立つも…

蛸壺

先日、東京の教員を退職された方と飲み会でお話した時、その方が「東京都の現状」を表す言葉として「蛸壺のようなものだ」という言葉がとても印象的でした。 首都圏では団塊の世代が大量退職を向かえたために、職員室の半数近くが20代で占められる学校もある…

部活は学校に必要か?

この手の話は非常に反響が大きいのですが、これを書く僕に対しての批判も大きいんです。でも最近の話題を元に少しばかり書きたいと思います。 最近、長野県教育委員会で「朝の部活動に見直しをかける」ということについて話題になりました。僕は基本的に賛成…

僕は原発には基本的に反対です

これまでずっと原発に賛成か反対かは言葉にはっきりとは出してきていませんでした。小泉元首相ではないのですが、もともと僕は原発はむしろ推進する立場でした。原子力はやっぱり「効率」がいい。福島第1原発をみて分かるようにたったあれだけの面積で600万…

アダプティブに授業するとは?  その1

アダプティブ授業。 つまり「どんどんやってみて、子どもたちの状況や理解を判断しながら授業を展開していく」そんな授業です。 もっともイメージしやすいのは、実は体育です。 今、子どもたちは「サッカー」の授業に取り組んでいます。通常、サッカーをする…

インタラクティブカリキュラムとは?

インタラクティブカリキュラムについては何度か書いてきましたが、今日の4年生の授業について書いてみます。 今日の子どもたちの理科の授業ですが、机の上には国語の教科書とノートも乗っています。理科は「物の体積と温度」つまりボイルシャルルの法則を実…

僕は何をやっているのか 最終回「アダプティブ戦略」

僕は何をやっているのか。 僕は以前から言っていたように、学びの共同体で分からなかった最後の鍵を『学び合い』の中で見付けることができたのです。これはブログでも何度か書いてきたと思います。僕の授業は学びの共同体の一つの完成形だと自分では考えてい…

おまけ「僕は何をやりたいのか」

おまけ。 では僕はこれからなにをやりたいのか? 1.授業・学級・学校を分析できる方法を開発したい(そもそもそんなことできるのかしらん?) 2.公立の二割がオルタナティブ教育でありたい(「やりたい」じゃないじゃんかという突っ込みはなしで) 3.T…

僕は何をやっているのか その4「方法と人間を超えて」

話しを続ける前に、どうして「学びの共同体」も『学び合い』も授業者によってゆらぎが大きいのか、その話をしたいと思います。 子どもの学びを主体とし、教室の子どもの話(学び)をコントロールする「学びの共同体」では、そのコントロールがうまくいきませ…

僕は何をやっているのか その3「方法なのか人間なのか」

昨日に続く前に、法則化(TOSS)について少し。指導法を全国の教師から集約したその手法は見事だと思います。さらにネットの時代とみるや、全国の法則化教師に呼びかけタケノコのようにHPを開設して、指導法の普及に努めました。何よりも僕が注目するのは、…