大事なこと

潮流を感じた2日

『学び合い』のフォーラムに行ってきました。実は初めての参加です。昨年のみゆき会で、Iさんに半分冗談で「『学び合い』のフォーラムも、みゆき会のブースを設けてくれるような心の広さが欲しいよね。」と話をしたら、今年はきちんと場を設けてくださり、会…

インタラクティブカリキュラムの特性とは

小学校の学級担任性が中学校の教科担任制に比べて優れているのは、子どもへのケアだけではありません。 学級担任であるということは学習の垂直方向の力が弱い(つまり教材研究の力が弱い)反面、水平面で学習を捉える・統合する力が強いと言えます。インタラ…

やっぱり授業

本校では特別活動という切り口からも「子どもの自立」へのアプローチに取り組んでいます。具体的には早稲田大学の田中博之さんのレーダーチャートの活用を導入しています。こうした取り組みも学校の中でとても大切なことと思い全クラスで取り組んでいるわけ…

3つの力

今日は、これまでの取り組みを振り返り、その効果を計る意味もあり、ずっと子どもを観察することに集中して、授業を行いました。ずっと子どもを観察することで、心の状態、特性、関わり、集中などなどをモニタリングできます。そうすることで、これまの自分…

医師と教師

最近、群馬大学を発端とした医療事故が、メディアをにぎわせています。内部の詳しい内容は僕には分かりようがありません。でもこの医療事故は、私たち教師にとって無関係なことでしょうか? 僕には他人事とは思えません。医師は人の命を預かり、教師は人の成…

教科担任制 最終 本丸

今年度から始まった教科担任制は、主に高学年で教科担任制の効果を試すものです。しかし、僕の最終的な狙いはそこにあるわけではありません。僕がなぜ膨大な時間をかけ、本校の独自の教科担任制システムを構築したのかというと、それは学校全体の授業の活力…

教科担任制その4

今文科省では、633制というしばりを小中・中高一貫校を通して緩めようとしています。僕も改めて小学校の現状を考えた時に、こうした考え方は必要なのではないかと感じます。小学校の高学年ではこれまでお話ししてきたようなデメリットが際立ってきますが…

教科担任制その5

教科担任制を実施するにあたって、ひとつ仕掛けを作りました。それは「場」づくりです。子どもが授業するとき、場というものはとても重要です。僕の作る場は僕の距離感や雰囲気、子どもがどこにどのように座るのか、それらこまかなことをすべて合わせて「僕…

教科担任制その3

もう少し小学校のシステムの限界についてお話しします。 小学校は学級担任制であるからこそ、きめ細やかに、時系列で子どもを見とることができます。しかし、そのデメリットもあります。もっとも大きなデメリットは実は「授業」なのです。授業とは言ってもた…

教科担任制その2

教科担任制のことを話す前に、まず現在の小学校のシステムの限界について少しばかり話したいと思います。全国どこでも小学校の場合、高学年(つまり5・6年生)の担任を希望する人がほとんどいません。ですから、高学年の「指導」を比較的得意とする先生が…

教科担任制

僕はこれまで小学校での教科担任制には大反対でした。「小学校でも教科担任制にすればいい」という発想は「専門性が高いほどよい授業ができる、子どもがわかるようになる」というとても幼稚な発想から生まれます。もちろん専門性がなくていいという意味では…

担任やめました

1年半ほど前 岩瀬直樹さんから「坂ちゃんの本当にやりたいことってカリキュラムなの?」 石川晋さんから「坂内さんはこれから何をしたいの?」 そう言われた時から僕は僕の中に芽生えてきている「存在」に気がつき始めました。インタラクティブカリキュラム…

積分する学び

子どもは自分の現在地が分かりません。上りなのか下りなのか、その坂がどれほどのものなのか。我々大人はこれまでの経験があるゆえに比べることができますが、子どもにはその比較すべき経験がないのです。 面白い授業は「点」として子どもの意欲を引き出しま…

模索

ドラクエの作戦でいうと僕は「ガンガンいこうぜ」のタイプです。ある方向性が決まったらそれに向けての投資には躊躇しない、失敗も絡め取って次につなげていくというタイプです。でもこれは、教師としては特異な存在で、多くの教師は「いのちをだいじに」「…

僕ができること

年齢を重ねるにしたがって、だんだん自分のできることできないことがよく見えてくるようになりました。自分の力を正確に見極めることができるようになったというでしょうか。若い頃はもっと自己有能感に溢れていたような気がするのですが、どうも年齢を重ね…

子どもっぽさ

先日、中学校の公開を参観しました。 授業は少し賑やかな男の子たちの理科の授業。 でも授業をされた先生は、うまく子どもの言葉を捉え、つなぎ合わせ、そして無視(これも大事ね)しながら、授業をうまく紡いでいきました。授業の手法としては色々と課題は…

「教育する」とは何か?

私たち教師は、退職するまで「教育する」ということの意味を考え続けていかなければならない職業です。それが使命なのです。 例えば「宿泊学習をする」という時に、そこでどんな子どもの成長をめざすのか考えていくことが一番大事なのです。その軸がぶれなけ…

インフレーション

ヒットした映画は、しばしシリーズ化されます。◯◯◯2と◯◯◯3といかいうように。そして、どんどん過激になっていきます。例えばアイアンマン3なんて、アーマードスーツが10体以上でてきて、最後には大合戦です。このように「どんどん派手に、過激に、そし…

40人学級の何が問題か?

財務省の「40人学級に」という話はもちろんそんなことになるはずがないのですが、学校の少人数化を促進させるには、大きな「くさび」となりました。そもそも40人学級の何が問題のでしょうか? 実は35人学級と40人学級では大きく違うのです。多くの人…

何のため?

最近ブログを書けなかったのは、行事が錯綜していて勤務時間が大幅に長くなっていたためです。 その中でも宿泊学習は最も時間のかかる学校行事でした。今回、宿泊学習を実施して改めて教師として考えなければならないことがたくさんありましたので、ここで…

教師とは?

教育というものは政治やイデオロギーからもっとも切り離されるべきもので、理由は言うまでもなく、その対象が子どもであるからです。こうした政治的なものや世論からも中立であると同時に教師は「自立的」であることも要求されます。 69年前の出来事を考え…

抱え込むということ

外食でチェーン店に行くと「これでもか」というくらい丁寧なサービスで対応してくれます。 とても素晴らしいことではあるのだけど、肝心の味は「まあ、チェーン店だな」というものです。 サービスをすることに力を入れるなら、水なんて自分で組むから、素材…

1%のお馬鹿

僕のやっている実践を多くの人に分かってもらう必要を僕は考えません。分かりたい人だけ分かればいい、そう、1%の人が教師が分かればいいんです。 分からないという人に僕は分かってもらおうとは思いません。分からない人を説き伏せるとか、分からない人が…

インタラクティブカリキュラム

みゆき会スペシャルまで半月ちょっとになりました。今回の中でもどうしてもインタラクティブカリキュラムの話は欠かせないものとなることでしょう。僕ははっきり言うと方法論ありきで教育を語る人に興味はありません。もちろん、方法論そのものを否定する訳…

テストで100点取るということ また

前回のエントリーを補足します。 以前、東海大の芦田さんが来校された時に、テストのことについてかなり盛り上がりました。芦田さんのおっしゃるように、僕も下手な人物主義よりも「質の良いテスト」の方がよっぽど、人物評価に適していると思っています。 …

テストで100点とることの危険

学期末の時期になりました。テストの集計がどんどん上がってきています。僕のクラス、単元テストはそれほどよい訳ではありません。そして単元テストで100点とることを求めていません。その危険性も十分に知っているからです。 テストで「平均点が100点…

見誤る

日本の中にいると、そしてテレビの報道を見ていると、まるで日本のサッカーがとても強いように感じてしまいます。ワールドカップの決勝に残れないのは、選手の努力が足りないだとか、傲慢さが招いたとか、戦略ミスだとか。 でも、そもそもFIFAランキングで4…

教師の多忙化

中学校の教師の勤務時間が先進国で最大になっていることが報道されています。 また、肯定感が低い(日本人は成果を控えめに言うことをさておいても)ことも話題になっています。郡山市では小学校も部活動が盛んですから、授業が終わると教師はすぐに部活を始…

教師の仕事

40歳に期に僕は授業というものをできるだけ削ぎ落としていくことで、最後には教師の「在り方」がマックスファクターだということを導きました。ここにゆれがあるとどんな方法もうまくいかないというものです。一方で僕は最近「教師の役割とは何か?」とい…

学校とは?

僕の関心は、今、子ども、学級から学校へとシフトしつつあります。 もちろん、子どものことも、学級もやりたいこと、やらなければならないことがたくさんあります。でも、この部分で小さなトラブルは起こっても大きなトラブルにはならないだろうし、今のクラ…