怒鳴る

子どもはいろいろと予想外のことをやらかします。中には「それはあまりにもひどいなぁ〜」と思えるようなこともあります。もちろん教師も人間ですから腹が立ちます。下手すると家族以上に子どもといる時間が長く、そして身近なものですから余計に腹が立つものです。まあこれは裏を返せば、それだけ真剣に子どものことを考えているとも言えるんですけどね。
 
よく怒鳴る先生がいます。学校全体で、学年で、学級で、個別で。僕の近くで怒鳴られると僕まで悪いことをしたような気持ちになります。正直言うと僕も「怒鳴る」までいかなくても「声を張り上げてしかる」ことはあります。でも危険性の大きな場合やすぐ子どもが行動を変えなければならないような場合に限ります。で大勢の子どもがいる中で怒鳴ることは極力さけたいと思っています。
 
よく怒鳴る先生は、怒鳴ることでその場に緊張感を持たせることを良しとします。子どもは怒鳴らないときちんとできない者だと言います。また、怒鳴らなければ分からないものだとも言います。
僕の経験の中では、怒鳴られないとできない子どもは一人もいませんでした。
 
また怒鳴る先生は「役割分担」だとも言います。僕が怒鳴って緊張感を持たせる→他の先生がフォローに回るという構図を組み立てていると主張します。でも、それは嘘です。そんなことしなくても子どもはきちんと動きます。
 
怒鳴るというのは「教師自身の納得」でしかないのです。子どもをコントロールする力がないから怒鳴るのです。特に多くの子どもたちが集まるような場所で怒鳴るのは迷惑以外何もありません。
僕は全校生の前では難しい顔や厳しい声を出さないように心がけています。生徒指導主事ですから子どもには厳しい話の内容をしなければならないのですが、そうした厳しい内容だからこそ、出来るだけにっこりと笑いながら話をするように心がけています。
 
怒鳴ることは「蜜の味」です。僕自身がこれからも一番気をつけたいことです。