「教科」なんてない

学問というのは高度になればなるほど細分化していくように考えている人がいます。本当でしょうか?
 
30年前まで恐竜が絶滅したのは、気候変動だと考えられてきました。また種子植物の反映、ウイルスなどさまざまな絶滅理由が考えられてきました。しかし、この突破口を開いたのは「地質学者」ではなく「物理学者」でした。隕石のインパクトによって、直接的、間接的に恐竜が絶滅したという説は、最初、地質学者からは嘲笑された説でしたが、次第に地質学的根拠が示され、今では誰もが認める恐竜絶滅の最大の原因となっています。
 
学習指導要領が盛んに「言語活動」というキーワードが使われています。教科の基盤をなすものは言語活動であり、あらゆる教科の中で言語活動を意識した授業を展開するように促しています。でも僕はまだ不十分で「数理的活動」も全教科で展開していく必要があると考えています。僕のインタラクティブカリキュラムはここにも切り込み始めています。
 
基礎的なスキルが行き来することで、教科は次第に融合していきます。国語は国語だけではなく、理科や算数になります。算数は国語にも、理科にもなっていきます。そうなると、そもそも教科という枠組みはどこから来たのか分からなくなり、さらにどうでもよくなってきます。
 
勉強は勉強(学習とか勉強とかそんな言葉の違いも実はどうでもいいこと)であって、勉強でしかないのです。昨日の自分よりも賢くなるために学校にやってきて、一つ一つを積み重ねていく。それが子供たちの成長なのです。教師はその積み重ねをサポートして上げることが仕事なのです。