パッチを当てる2

前回はパッチを当て続けることは何にもならないことを話しました。
自転車のチューブに当てはめると、自転車のチューブがしっかりしていればパンクしてもその穴をきちんとふさぐと何年も問題ありませんよね。でもゴムが劣化してパンクしていたらどうでしょう? それはどんなにその穴をふさごうとも、次々と穴が開きます。また、ふさいだところからもまた漏れ出します。
 
これは教師の仕事も同様です。毎年のように同じ状況になる、高学年を持つ(つまり自転車で言うと空気圧が高い)と子供が荒れるというのはどこか自分の立ち位置に問題があるということです。
 
次々と子供たちの行動がおかしくなる場合は問題は教師(つまりゴムチューブ)なのです。ここに関しては教師はいつも注意深く自分をモニタリングしなければなりません。僕も子供の行動が「おかしいな」と感じたらできるだけ素早くその原因を「自分に」求めます。そして自分の立ち位置や授業の構成を微調整していきます。
 
失敗する多くの原因は、教師が子供にその原因を求めることです。確かに家庭でさまざまな問題があったとか、子供の性格だとかいろいろと影響の現れる要因はあることでしょう。でも、逆に考えると学校や教室の環境が良ければ、そうした影響は「学校内では」出にくくなるんです。
 
私たち教師は常に劣化していないか、新品のゴムのように柔軟で破れにくい、しなやかさを持ち合わせているかをチェックしていくことが大事なんです。ただそうしたことを自分だけでチェックするのは難しいので、お互いに何でも言い合える学年やブロックというチームづくりが大事なのです。