垂直から水平へ

Facebook福島県に在住するある方が
「これからは電気自動車やリニアモーターカーを含めて、電気をもっと必要となる時代なので、福島県ではもう一度原発を誘致して、福島県を復興させていくという考えを持っている」
という考えを述べました。僕はこの是非についてはどうの言うつもりもありませんし、僕は多様な考え方があっていいと思っているので、こうした考え方もまたありだなと思っています。
 
ただ、僕自身はもう少し違った未来を考えていますし、この考え方は実は教育の未来に関わるような気がするので、今日はそんなことを書きたいと思います。
 
福島の原発事故をきっかけに全国の原発が停止しています。この原発が停止したことで炭化水素の輸入が増え、国は貿易赤字を抱えることになりました。また経済界からは電気料金が安くなるように即時再開するような圧力もあります。政府の本音としては一刻も早く原発を再開し、経済を安定させたいことでしょう。これは、これまで日本の「エネルギー政策」という垂直のつながりで行われてきた結果です。
 
僕は再生エネルギーが今の日本の電力需要にとても耐えられるような規模でないことは十分に分かっています。それでも日本は、自然エネルギーを世界最先端で研究し、コストを下げ、十分実用化できるようなものにしていかなければならないと考えています。発電所は大規模、または中規模なものではなく、小さな物を低コストで、そして身の回りに、その自然や環境に合わせてきめ細かく作っていくようなものが必要だと考えます。
 
また、僕は次世代は電気ではなく、水素社会だと考えています。電気を貯めるには膨大なコストがかかりますが、それを水素としてエネルギーとして変換することは簡単です。自然エネルギーの揺らぎもこうしたエネルギー変換で補うことができるのです。例えば太陽熱発電では塩化ナトリウムを溶解させて、その熱エネルギーで夜間も発電するという実験も始まろうとしています。
 
こうしたことが市町村単位、そして個人でも(すでに屋根で太陽光発電している家も多いけど)水平型の広がり(それは小さく広くそして多数で)で発電が行われるような社会が日本のあるべき未来像なのではないかと僕は考えています。もちろん、こうしたことの実現には、直流送電技術や東西の周波数の統一など乗り越えるべき壁は大きいのですが、だから僕はおもしろくもあると思うのです。
 
これは教育でも同じような気がします。今の上意下達の教育システムから、市町村が、教師一人一人が自立し、水平型の教育システムを作っていく必要があるのだと考えています。未来のためにね。教育については後日またこの話を掘り下げたいと思います。