オーバクロック

パソコン関係に詳しい方ならよく分かると思いますが、インテルのCPU coreiシリーズでは、数年前からターボブーストなるのものが搭載されています。これは通常は低いクロック(エンジンで言うと回転数)なのですが、パソコンの立ち上げや重い処理などをする時には、一時的にクロックを上げて処理能力を上げる仕組みです。最近のパソコンでしたらほとんどのパソコンはそうした仕組みになっています。
 
一時的にというのは、いつもクロックが高いと当然バッテリーが消耗するわけで、それにともなって発熱もするので、長時間だとCPUや周辺のチップが熱でやられてしまうのです。ですから、通常はバッテリーがくわないように、そして必要な時にだけ、クロックを上げて対処するのです。
 
実は子どもの学習でも同じようなことが起こります。課題で子どもを追い込んでいくと、子どもの脳のクロックがどんどん上がっていきます。そして通常では耐えられないくらいの領域に入ることがあります。この状態になると子どもは「頭が熱い!」ってよく言います。我々大人も子どもの頃にそうした体験がありますよね? 知恵熱って本当なんです。脳は体の中でもかなりエネルギーを消耗する器官です。ですからオーバークロックの状態になると本当に発熱するんです。
 
これを毎時間やったらおそらく体がやられてしまいます。でも上記のターボブーストのように一時的になら、子どもたちも耐えられます。
 
最近、まったりと授業していたので今日は少しクロックを上げるような授業、課題で子どもをどんどん追い込んでみました。子どもの話し合いはどんどん高まり、ノートに書く時には鉛筆のカリカリする音しか聞こえません。残念ながら「頭が熱い!」っていうところまでは、追い込めませんでしたが、こうした授業もまた改めて大事だなと思いました。
 
次は「熱い〜」っていわせてやる!