2013-01-01から1年間の記事一覧

パッチを当てる2

前回はパッチを当て続けることは何にもならないことを話しました。 自転車のチューブに当てはめると、自転車のチューブがしっかりしていればパンクしてもその穴をきちんとふさぐと何年も問題ありませんよね。でもゴムが劣化してパンクしていたらどうでしょう…

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私は(私たちは)どの教師にも自分の(自分たちの)実践を理解して欲しいとか、実践をまねした方がいいとか思っていません。おそらく単純に聞きかじりして実践をトレースすれば大きく間違うことになりかねません。 僕の実践が直接的に取り込めるのは教師全体…

パッチを当てる

windowsは毎月OSの穴にパッチを当てて、セキュリティーを維持しています。ウイルスの進化には到底追いつかず、新しい穴が見つかり次第、どんどんパッチを当てていきます。 学校や学級も健全であれば、数枚のパッチを当てれば水のもれは防げます。また、こう…

怒鳴る

子どもはいろいろと予想外のことをやらかします。中には「それはあまりにもひどいなぁ〜」と思えるようなこともあります。もちろん教師も人間ですから腹が立ちます。下手すると家族以上に子どもといる時間が長く、そして身近なものですから余計に腹が立つも…

蛸壺

先日、東京の教員を退職された方と飲み会でお話した時、その方が「東京都の現状」を表す言葉として「蛸壺のようなものだ」という言葉がとても印象的でした。 首都圏では団塊の世代が大量退職を向かえたために、職員室の半数近くが20代で占められる学校もある…

部活は学校に必要か?

この手の話は非常に反響が大きいのですが、これを書く僕に対しての批判も大きいんです。でも最近の話題を元に少しばかり書きたいと思います。 最近、長野県教育委員会で「朝の部活動に見直しをかける」ということについて話題になりました。僕は基本的に賛成…

僕は原発には基本的に反対です

これまでずっと原発に賛成か反対かは言葉にはっきりとは出してきていませんでした。小泉元首相ではないのですが、もともと僕は原発はむしろ推進する立場でした。原子力はやっぱり「効率」がいい。福島第1原発をみて分かるようにたったあれだけの面積で600万…

アダプティブに授業するとは?  その1

アダプティブ授業。 つまり「どんどんやってみて、子どもたちの状況や理解を判断しながら授業を展開していく」そんな授業です。 もっともイメージしやすいのは、実は体育です。 今、子どもたちは「サッカー」の授業に取り組んでいます。通常、サッカーをする…

インタラクティブカリキュラムとは?

インタラクティブカリキュラムについては何度か書いてきましたが、今日の4年生の授業について書いてみます。 今日の子どもたちの理科の授業ですが、机の上には国語の教科書とノートも乗っています。理科は「物の体積と温度」つまりボイルシャルルの法則を実…

僕は何をやっているのか 最終回「アダプティブ戦略」

僕は何をやっているのか。 僕は以前から言っていたように、学びの共同体で分からなかった最後の鍵を『学び合い』の中で見付けることができたのです。これはブログでも何度か書いてきたと思います。僕の授業は学びの共同体の一つの完成形だと自分では考えてい…

おまけ「僕は何をやりたいのか」

おまけ。 では僕はこれからなにをやりたいのか? 1.授業・学級・学校を分析できる方法を開発したい(そもそもそんなことできるのかしらん?) 2.公立の二割がオルタナティブ教育でありたい(「やりたい」じゃないじゃんかという突っ込みはなしで) 3.T…

僕は何をやっているのか その4「方法と人間を超えて」

話しを続ける前に、どうして「学びの共同体」も『学び合い』も授業者によってゆらぎが大きいのか、その話をしたいと思います。 子どもの学びを主体とし、教室の子どもの話(学び)をコントロールする「学びの共同体」では、そのコントロールがうまくいきませ…

僕は何をやっているのか その3「方法なのか人間なのか」

昨日に続く前に、法則化(TOSS)について少し。指導法を全国の教師から集約したその手法は見事だと思います。さらにネットの時代とみるや、全国の法則化教師に呼びかけタケノコのようにHPを開設して、指導法の普及に努めました。何よりも僕が注目するのは、…

僕は何をやっているのか その1

この2年近くずっと自分の授業については言葉でうまく説明することが出来ませんでした。 「とんたんさんは、学び合いの方ですよね?」と言われると 「いいえ、違います。以前はそうでしたけど。」と返します。 「では、今はどんな授業をなされているんですか…

僕は何をやっているのか その2「方法なのか人間なのか」

僕は教育史のことはよく分かりません。ですから僕が現場に立ったころ(20数年前)に見えてきた景色から、今日までの教育について、僕が知っている部分で話しをしていきたいと思います。 ※「そこは違うんじゃないの?」とか「もっとこんなのもある」と思わ…

子どもは馬鹿じゃない

これは特に幼稚園教諭や小学校教諭が大切にしなければならないことです。 よく子どもに「○組は早いね」とか「○○さん、手の上げ方が上手だね」「女子はちゃんと整列できて偉いね」とか言いませんか?全校集会や行事などでよく使う方法ですよね。でも僕は「大…

格下?

ある方からのあるメールを受けて。 日本の教育の世界では、ロースクールを格下に見る傾向があります。僕も何度か授業参観で意見を申したら、露骨に「中学校の先生にしか分からないような中身なので小学校の先生には指摘されたくない」というようなことを言わ…

学習支援員とのちょっとした会話

今日も特設勉強部を行いしました。なかなか手が回らなかった3年生のある子どもたちの学びに火が付き、バリバリと勉強しだしました。 「あっ、この子はこんな声をだすのね?」って言うくらい言葉を出しながら、生き生きと学びます。 何度か書いてきたように…

「やらない」という選択

学校現場もIT化により、以前よりもずっと効率よく仕事が出来るようになりました。例えば、僕が教員になったころは、まだワープロ(ソフトじゃなくてハードね)の時代で、みんな自前ですから互換性がなく、校務分掌の引き継ぎは紙ベースでした。(ちなみに僕…

アンチテーゼ

僕は自分の意識が芽生えたときから「あまのじゃく」だと自覚しています。みんながいいと言っていることを「本当?」って考えるし、当たり前だと思っていることを「本当?」って勘ぐります。ですから「○○すれば○○できる」なんてほとんど信じていません。まし…

放射線教育の実際について講演します!

福島の子どもたちとと​もに・世田谷の会にて、放射線教育の実際についてお話しさせていただく機会をいただきました。11月9日(土) 東京都世田谷区宮坂の生活クラブ館地下スペースにて 13:30〜16:30 詳しくは↓ http://savefukukids.jimdo.com/…

学び合い型の学習は最高レベルの授業です。

以前、僕は学び合いの授業は比較的若い先生でも簡単にできるんじゃないかと考えていました。しかし、やればやるほど、こんなに難しくて揺らぎの大きい授業を若い教師が日常的なサポート無しにできるものではないと考えるようになりました。何がそんなに難し…

なぜ勉強するの? →答え:おもしろいから

何度も書いてきたけど、若い先生に向けて定期的に書きます。 シール、ビー玉貯金、カードなどなど。 僕は極力やりません、使いません。 シールなんてこの20年間で2〜3度買っただけです。 よく「こんなシールもらえるって思ったら子どもも喜ぶよね」なんて会…

反転授業

僕のようなたまーーーーに料理をする人と、プロの料理人との決定的な差は、揺らぎなく同じ味にできるということです。例えば酢豚(いわゆる日本風酢豚ね)。季節によってタマネギもピーマンも食感が異なります。さらに豚肉だって、個体差があって、毎日同じ…

結局は授業

荒れている子どもたちにずばり聞いてみました。 「荒れているもっとも大きな原因は何?」 「ん〜〜〜、やっぱり授業かな・・・」 僕が見る限り、小学校で学級崩壊しているクラスは、はっきり言って授業がルーズです。2つの点で。 一つは子どもの状態を把握…

光と影

強い光があると、その分、影は色濃くなります。 光の指向性が高ければ高いほど、その影の輪郭はくっきりとします。 光は輝こうとすればするほど、影もまた色濃くなるのです。 学校というものは、光も影も好まれません。 だから、「ぼんやり」とぼかすのです…

全国学力テストを考える

僕は全国学力テストのテストの内容や質、アンケート調査などについては何の不満もありません。よく出来た問題だと思うし、A問題やB問題という形で子どもの到達度を測り、今後の教育の指標にしていくことはとても大事なことだと考えています。 しかし、そうし…

学校とは?

学校の未来像について話します。 僕はオランダのように、学校は公立と私立が半分半分くらいの割合になることとを願っています。今のように、エリート教育がうんたらとか、進学率がうんたらとかではなくて、教育方針や学習スタイルによって親が子どもの成長に…

共同学習に何が足りないのか

今日は近隣の学校の授業公開に合わせて、ぜひお話を聞かせて欲しいという県外の先生からお声をかけていただき、1時間ちょっとですが話をさせていただきました。その振り返りをまとめたいと思います。 授業、とりわけ共同学習をするためには大きく2つの絶対…

後援会

高橋さんのエントリーがおもしろいので、そこにかぶせます。 http://manabitudukeru.g.hatena.ne.jp/nao_taka/20130926/1380204828 僕は学習の仕組み作りが好きなので、既存の学習だけでなく、新しい実践も取り入れてどんどん楽しみます。しかし、こうした実…