学習支援員とのちょっとした会話

今日も特設勉強部を行いしました。なかなか手が回らなかった3年生のある子どもたちの学びに火が付き、バリバリと勉強しだしました。
 
「あっ、この子はこんな声をだすのね?」って言うくらい言葉を出しながら、生き生きと学びます。
 
何度か書いてきたようにこの取り組みは、子どもの補習ではありません。ここで学習を授業に繋げて、子どものが授業からこぼれないようにする取り組みなのです。この取り組みによって、テストで100点を取れる子どもが出たり、手を上げて発言したり、周りの友達に教えてあげたりできるようにすることが目的です。そして、その効力はとても大きいのです。
 
特設勉強部はいつも16時にはきちんと終わるようにしています。今日は子どもたちが帰った後に、今年から来校されている、県の支援員の方とすこしばかりお話をしました。その支援員の方は教員を退職され方で、年間に30回程度来校されて一緒に子どもの支援に当たります。
 
今日、話をしていて驚いたのは、退職された仲間の先生とお話をしていると、この取り組みがとても驚かれているというのです。
 
「保護者が差別だって怒ったりしないの?」とか
「放課後まで子どもが残されてつらくないの?」とか
「子どもがちゃんと勉強するの?」とか
「予習なんてやって担任の先生が怒ったりしないの?」とか。
 
もちろん支援員の方は子どもの様子がよく分かっているので、子どもたちの様子を話すのだそうだけど、イメージできないようです。でも退職された先生方もこうした子どもたちの学びの場にとても興味があるので、無償でもいいからボランティアとして関わってみたいと話をされていたということでした。
 
そんな話を放課後に校長先生に話しましたら、「まあ、確かに最初は何言っているのかよく分からなかったもんなぁ」っておっしゃられていたので、放課後予習するってことが、どれだけ世の中の流れからすると変なのあらためて認識させられました(笑)
 
でもちょいとでも、その様子を見れば分かります。この取り組みの先進さと「学びの場」というものが何かを。6年かけて洗練してきた特設勉強部の取り組みは、全国に誇れる取り組みであることは間違いないと思います。
 
 
また、少し学級経営の話もしました。
「学級経営って本当に難しくて、だからおもしろいのよね。だってきちんと子どもの成長のビジョンを示すと子どもはそこに向かってしっかりと育つんですもの。教師ってすごい仕事よ。」
僕はその支援員の方が現役のころのご活躍を知りませんが、上の言葉からかなりすごい先生だったのだと直感します。こうした方は退職されても柔軟で、その場その場に合わせて、子どもに対応できる力を持ち合わせています。ですから話をしていて、とてもおもしろいんです。
「この方からもっと学びたいな」「どんな引き出しを持っているのかしら?」と気になります。
 
これから学校現場はこうした退職された優秀な教員の力を現場で活用したり、若手の教員にその理念やスキルを伝達したりする機会を設けていく必要があるのだと改めて実感しました。