抱え込むということ

外食でチェーン店に行くと「これでもか」というくらい丁寧なサービスで対応してくれます。
とても素晴らしいことではあるのだけど、肝心の味は「まあ、チェーン店だな」というものです。
サービスをすることに力を入れるなら、水なんて自分で組むから、素材をグレードを上げて欲しいなと思います。
 
学校も「子どものため」という名のもと、さまざまな「サービス」(教育課程以外の取り組み)をどんどん行っています。そこに割かれる時間は、本来の教育課程を削るほどになります。また、本来なら「味を追求する」ことに最も時間を割かなければならないのに、挨拶に仕方とか、水の出し方や、景品を配ることに時間が注がれて行きます。
 
それでも「おいしい」のであれば、何も問題はありません。でも料理人の腕はまちまち、しかも、忙しくて誰も丁寧に教えてくれない、料理の研修もごくたまにしか、開催されないのです。
 
料理がまずいのに、さまざまなサービスを盛り込んでいくことで、何がなんだか分からないお店になっていきます。そうしたお店は二つしかありません。値段を下げるか、つぶれるかです。でも値段を下げていくと、今話題の牛丼チェーンのようなものになっていきます。
 
今の学校の多くは、味を高める(授業を向上させる)というよりも、他のサービスにどんどん力が注がれます。その結果、最も大事にしなければならない、授業のこと、クラス経営のこと、学校を改善して行くことに力が注がれず、他のサービスをすることにどんどん力が注がれて行きます。
 
「出来るなら授業研究なんてしたくない」これは自分の料理人としての腕をさらけ出さなければならないのですから、苦しいに決まっています。でも、それを避けるために言い訳として「忙しいから(部活動)やれません」というのが多くの学校の実態です。
 
こうした学校の未来はどうなるでしょうか?