子ども未来会議の話 その1

昨年行われた子ども未来会議の話は今、「ibooks auther」を使って電子教科書化しています。今のところ完成率は50%で春休み中には完成できると思います。
これらはまずグループ内で共有化を図っていきます。
 
その教科書に載る子どもの文章の一部を掲載したいと思います。
5つのテーマに分かれた中のある子どもの振り返りです。
 
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このあいだ、「先生に学び合いについて説明してみて」なんて宿題を出されちゃった。一瞬「はっ?」って思った。だって、いっつもやっている勉強だよ。そう簡単に説明はできないよ。「先生なしで自分たちで説明し合って……」くらいに実は思っていた。けど先生は「そんなもん?」って。でも、よくよく考えてみると、さっきまで先生に話していたことがすごく馬鹿らしく思えてきた。「本当に話し合うだけなの?」「そんなに浅いもの?」自分で言ったことなのに疑問が次々と浮かんでくる。
「なんでだろう?」
そして未来会議。違う学校が二人、そして残りは○○小学校のみんな。まず私たちが話し合ったのは、学び合いがうまくいくときといかないときの話。私もいつもの勉強を見直すチャンスだと思った。正直、普段はそんなこと考えてもいないから意見が言えるかどうか不安だったんだけどね。でもそんな心配は一切いらなかった。
うまくいくときは男女がうまくまざりあっているとき、逆にうまいくいかないときは、心が開けていないときやグループ学習になっているときだなんて意見が出てきた。そこからどうしてグループ学習になってしまうのか考えてみた。みんなの意見をまとめていくと、簡単に言うと「不安」という話だった。私はいつも「不安」なんて思わないからその気持ちはよく分からなかった。けれどもそんな気持ちで勉強している人もいるんだね。だから私たちはその対策を練ったんだ。そんなわけで今度はそれを学習にいかそうかなー。
あっ、ゴールはそこじゃない。世界を変えることだった!
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こんな話がたくさん載っていますし、子どもたちの学んでいる姿を動画で見ることができます。あとは何を盛り込もうかな〜 考え中です!

今年度は「残念」でした!

24年度の発表が本日あり、残念ながら助成の申請は通りませんでした。
「ちょっと残念だな〜」と落ち込んでいましたが、グループメンバーのある方から
 
「「助成がなくても続けていける」と判断されたのだと思います。(^^)/」とコメントされてすごく心が軽くなりました。言葉一つでこんなにもかるくなるもんなんだと改めて言葉の持つ力を知りました。
 
さて上記の通り、今年度の助成は通りませんでしたが、昨年度の助成を元にして新たなプロジェクトが始まります。詳しくはカテゴリーから前回の記事をご覧ください。今年はこのプロジェクトの持つ可能性を探りたいと思います。
 
もしも、参加してみたいという人がありましたら連絡をください。

新しいプロジェクトが始まります

パナソニック教育財団の助成研究ですが震災もあり、当初の予定通りに予算の消化ができなかったため、24年度に向けて新プロジェクトを準備しています。
 
もちろん、教室と教室との共有化というプロジェクトはベースにし、子どもたちの取り組みや学習内容を電子教科書で結ぶというものです。

そのために、macipadを準備中です。「できたものを使う」のではなく、子どもの「ニーズ」に合わせて子どもたちベースで電子教科書を作るのです。この展開の早さがグループ研究の醍醐味です。このグループには非常に優秀な教師がそろっています。こうした取り組みをできるだけ多くの学校や子どもたちに広げていきたいと思います。

パナソニック教育財団の子ども未来プロジェクト

ブログの紹介にもあるように海外も含めて、教室と教室とをつなぐプロジェクト「子ども未来プロジェクト」を行っています。
 
このプロジェクトは教室と教室とをどこでもドアのように壁をなくすことで、学習が「教室」が常に結びつき、意識し合うことで自分らの学習を高め、見直すというプロジェクトです。
 
これを高校野球に例えてみます。例えば普通の野球部がいきなり甲子園常連校と練習試合をするのは無謀ですよね。しかし、隣同士の見えるグランドでそれぞれが練習していると相手はどんな練習をしているの? どんなことを大切にしているの?
監督はどんな指示を出しているの? どれくらい練習しているの? などいろいろなところを自然と吸収できます。そうしたことを通してレベルアップが図られることでしょう。
 
授業も同じです。異質な教室と結ぶことで子どもは自然と相手の教室を意識します。子ども自身が自分たちの学びと比較します。そして向上しようと努力していきます。これが「子ども未来プロジェクト」の「肝」です。
 
とはいえ、ネットのつながりはあまりに脆弱です。そこで子ども未来会議を開催して子どものつながりを強化しようとしました。しかし、計画後、原発事故などの影響もあり、子どもが思うように集まることが難しくなりました。それでも仙台で、3校の児童が集まり、自分たちの授業の在り方について話し合われました。この時の子どもたちの話し合った内容はとても興味深い話です。まあ、今の私の授業があるのは、ここに参加した子どもたちの力があったからに過ぎません。いずれこの話は、まとめて多くの人の目に触れるようにします。
 
さて、話は変わり、上記の開催が縮小されたので23年度の予算がかなり余りました。お金の返却を財団に問い合わせたところ、配当された予算は次年度の研究に使って欲しいというお返事をいただきました。本当に感謝感謝です。
 
もちろん、24年度の申請もおこなっているのですが、23年度の予算をさらに有効に生かすために「子ども未来プロジェクト」で新規のプロジェクトを立ち上げます。
 
iBooks Author」を使って、子どもベースの教科書を作り共有します。MACipadがあれば簡単に作成できます。教室と教室とをつなぐ「窓(ドア)」と教室と教室とをつなぐ「本(教科書)」
 
さあ、面白くなってきました! ということで参加されたい方がおられれば声をかけてくださいね。

ダイレクトコンタクト

東京での教育実習を時々思い出します。
 
当時40代の3人の教師の姿。1人は算数。1人は道徳。1人は国語。
今考えてもスペシャリスト。すごい先生方でした。
なーんにも分からない当時のおバカ大学生だった私にもその先生方の
クラスの雰囲気が違うことがよく分かりました。
 
当時、上記の先生方に「どうすればこんな授業できるようになるのですか?」と
聞いたことがありますが、正確な言葉は忘れましたがなんかピンとこないようなよく分からない話をされた記憶があります。
 
今、自分がその年齢になってよく分かる気がします。
なんか答えにくいんですね。
私の言葉で言うと「信念」かな? 
伝わらないことが分かっていてもこんな言葉でしか説明できないものです。
 
ただ伝わるもっとも効果的な方法があります。
「ダイレクトコンタクト」です。
furuさんがこの2年でどうしてあれだけ(最初はそんなの無理!から始まったのですけど)急速に成長したのかというとこの「ダイレクトコンタクト」があったからです。
 
ダイレクトコンタクトって何?
 
私が使うこの言葉は「同時に同じものを見る」ということです。授業の在り方、授業の観方、授業の考え方、これらを2年間徹底的に共有してきたことにあります。furuさんにも今では「へぇ〜、もう少しその意味教えてよ」って私が聞くことが多くなってきています。
 
「学び合い」が高まる最も簡単な方法があります。「子どものダイレクトコンタクト」です。この効力はパナソニックの研究で徐々に明らかになってきています。教室をつなげば、自分のクラスと何が違うのか10分ほどで理解できます。
ずっと観察していれば子どもの学び方のイメージが変化してきます。
 
まあ、これは学校という枠を超えて全国異同学年「学び合い」をするようなものです。これを大規模に展開できればあっという間に「学び合い」の授業の質は変化します。特に他の授業を観る機会の少なくけれども空き時間がある中学校・高等学校の先生には最もよい方法だと思います。
 
ということで、24年度もパナソニック教育財団の研究助成を申し込みたいと思います。以下の環境の見通しがある方はダイレクトコンタクトしてみませんか?
 
1.教室と教室とをネットで結んでも管理職が理解してくれる「見通し」がある。
2.wifi環境を構築できる。学校のネット回線では基本的には無理です。
  そのために助成金で外部回線を引きます。
  (例 wimaxdocomoのLETなど高速回線 携帯の3Gでは無理です)
3.1年間継続的・または断続的にアクセスできる。
4.スマートフォンを持っている(あるとすごく便利、というかないとすごく不便)
 
この取り組みに見通しが立ってきたので「学び合い」グループのみなさんにも募ることにしました。もしも、一緒に授業をしていきたい方がおられれば私まで連絡ください。ちなみに今年度は10名ほどで実践してきました。
 
追伸
24年度の申請が通るとは限りません。通るように今年の実践の効果をしっかりとまとめたいとは思いますが、申請が通らなかった場合はごめんなさい。

11月19日(土) 仙台市で「子ども未来会議」が開催されます。

下記に先月案内しましたものをコピペしましたので再度ご案内します。この会議には本校の子どもたちが大量に参加します。特に6年生は「学び合い」4年目、そして新しい「学び合い」を切り開いた超精鋭の子どもたちです。私よりもずっと力の高い集団です。その子どもたちが自分たちの学びに何を言うか、「学び合い」批判を展開されえている芦田先生への答えが生まれると思います。
 
また、一般企業の方やよその学校の保護者でも連絡をいただければ参加しても構いません。お子さんを参加させてくれたらもっと嬉しいですね。そんな人の参加を大いに期待しています。興味ある方は上記アドレスまで連絡をください。
 

パナソニック教育財団助成研究の一環として下記の日程で子ども未来会議を仙台市体育館で行います。

開催日

平成23年11月19日 場所:仙台市体育館 研修室

時間13:00~16:15(予定)

http://www.spf-sendai.jp/sisetsu/gym/shi-gym.html

○目的

子どもは自らの学習を切り開き、深めるためには教師の力だけでな​く、子ども同士で情報を交換し合い、共有化していくことが必要で​す。そのために多くの学校・教室とネットを通して日常的に学習の様子を理解し合う​ことが大事です。しかし、ネットを通しての関わり合いだけでは​、十分に子どもたちの様子や考えを共有し合うことができないとこ​ろもあります。そこで子どもたちの代表者が集い、自らの授業を説明し、共有しあっ​た内容をクラスにフィードバックしていくために子ども未来会議を​開催します。

 

○基本タイムテーブル(変更有)

13:00〜13:30 開会 各学校・自己紹介

13:30〜14:30 各学校の学習紹介

14:30〜14:45 休憩

14:45〜16:00 子ども未来会議

16:00〜16:15 閉会

 

※学校紹介では東北の小学校が中心になるのでそれぞれの被災状況​や今の学習状況について紹介する。

※ 子ども未来会議はこれからの自分たちの学習についてどんな学​習をして行くべきか話し合う。

 

まだ旅費については余裕があります。この会議に子どもたちを参加させてみたいという方がおられれば、今週中に連絡をください。申し訳ありませんが、プロジェクトグループの教師を除いて、教師だけで参加してみたいという方の旅費を出すことができません。学級の子どもと一緒にという場合には可能な限りねん出したいと思います。

istudy

今日は3年生と半分入れ替えで学習をしました。つまりクラスを半分に切って半分ずつ入れかえて学習するということです。
 
当初、3年生は凝り固まって机にしがみついて学習していたので、かき混ぜてみました。すると自分の学習にいろいろ問題(答えは出せるけどよく分からない)が見えてきます。
 
「おーい、このメンバーで一番算数苦手なのは誰だ〜?」って聞くと
ある子が「私です」というので「よし、えらいね!苦手であることを言うのって大変だもんね。」とほめてあげました。こうやって空気を解きほぐしながら、その分からない子どもを軸とした学習を展開していきました。
 
その横では、4年生でも難関の1㎢= ?haだとか、1㎢=?aだとかの問題でごにょごにょやっています。(まあ、いつも通り。そして予定通り3年生は無視。聞かれない限り手は出さない)
 
3年生は最後に一番苦手だという子がスラスラ解けるようになって、みんなで拍手して終わりました。もちろん、その子もニコニコして帰りました。先日「学び合い」で「教えたがり」に囲まれて泣いていたのがうそのようです。また、算数の得意そうな子には、「お前たちがガンガン勉強していかないとみんなこまっちゃう! 予習くらいやってこい!」と私らしい檄をいれておきました。(ひどい言葉のようですけど、上位の子どもってこうした言葉が好きなんですよ) 上位の子もニコニコしながら帰ってきました。
 
異学年は「i-study」 学び方を同期させることだと考えます。今日のはまだまだ1mm位の伸びですが、可能性は感じました。本当は50人でやりたいのだけど、耐震工事でどこも教室が空いていないので仕方なく「はんぶんこ」
 
もちろん、パナソニックの研究もistudyです。