質的向上とは何か?

私の考える質的向上について。
 
質的向上とは何がすごいことをやるのではなく、「曖昧さ」を削り取っていく作業というイメージがあります。子どもたちの学びには常に「曖昧さ」がつきまといます。この曖昧さを時に教師は、「素敵な見方だね」とか「おもしろい視点だね」とか「その子らしさ」と言います。もちろん、その子その子の個性というものもあり、課題へのアプローチは異なるのですが、答えに関しての「曖昧さ」というのはございません。
 
その指標となるのはスピードです。私たちもそうですがあることを聞かれたときに曖昧さがまとわりついていると、もごもごしてしまいます。明確な理念があれば、質問に対しても即答できます。
 
これは子どもも同じで、学習に対しての曖昧さがあると歯切れの悪い話をします。同じように学び合っていても解決に届きません。こうした子どもの状態を常にモニタリングしながら、霧のかかった子どものイメージ・概念をより明確してあげなければなりません。
 
これができるのは評価する立場であり、その明確な答えとは何を知っている教師しかいません。学び合いっぱなしは何にもなりませんものね。
 
この質的向上をこれからの期間かけて授業に取り込んでいきます。下地はできているので「そぎ落とす」「磨き上げる」という作業だけです、ただただそぎ落とし、磨き上げるだけなのです。明確で単純で純粋な部分にたどり着くことが子どもたちのゴールと考えています。複雑で拡散的なものを私は学びのゴールとは考えていません。
 
子どもだってそうした「余分なもの」をそぎ落とせるからこそ、新しいものを吸収できるのだと考えています。それは私たち教師も同じですよね。