改革は加速します

僕が初任であったころ「もっと授業のことを学びたい」「どうすれば子どもは勉強が出来るようになるんだろう」「もっと授業がうまくなりたい」こんな欲求に溢れていました。しかし、学ぶための場は限定されていて、年に何度か市内の授業を観ることか、せいぜい附属小学校の授業を観ることくらいしか学ぶ場はありませんでした。校内の授業研究会も「授業をやる」ことが目的化していて、話し合う場はほとんどありませんでした。
 
ですから自腹で東京の研究会に参加したり、本を買ってまねして実践したりすることくらいしか自発的に学ぶ場はありませんでした。しかし、それから20年経った今は状況が一変しています。
 
僕がiphoneを手にしたのは今から3年半前ですが、その3年半とそれ以前の18年間では、100倍以上情報量の差があります。SNSの発展が教育を劇的に変化させようとしています。
 
SNSを積極的に使っている人は分かると思いますが、「○○市」とか「○○県」というような縛りはもはやなくなってきていること(もちろん法的なものや立場上の部分は固定されますが)に気がついていると思います。僕も多くの先生とコンタクトを取りますが「○○県の先生」という意識はありません。僕にとっては「先生」という一括りなのです。
 
先生の多くは「レイトマジョリティー」ですが、それでも携帯はスマートフォンに移行していきます。そうなれば書き込みはせずとも教育についての情報をこれまでの何倍もの勢いで受け止めることになります。その時に自分の教育理念、授業方法を振り返る場が必ず生まれます。そして全国の動向を知ることになります。
 
一度開いた穴はどんなに閉じようとしてもふさがりません。こうして教育の改革は、政府や教育委員会主導ではなく、教師個人をベースに変革していきます。その兆しはここ数年SNSを使われている先生は気がついているはずです。おそらくここ10年で教師の意識が大きく変化すると僕は予想しています。今は変革前夜といったところでしょうか?