ノート

私もfuruさんも究極の「もっと」を狙います。前にも書いたように「学び合い」でしか踏み込めない領域とは何ぞや? この答えを求めて日々取り組んでいます。
 
細かな実践を共有し合うことで子どもへの効力をとらえようとしています。
その一端を紹介します。私たちのクラスでは子どものノートは基本的にありません。正確に言うならはノートはあまり使いません。メモ帳程度のものです。国語は原稿用紙、算数なんて「ノートにまとめる」なんてものもございません。その中でも理科や社会はさらに特殊です。
 
子どもにはまっさらな紙が数枚渡されます。
「じゃあ、これね。」
 
基本はこれで終わり。もちろん、課題設定や簡単なレイアウトは子どもたちに示しますが、細かなレイアウト、まとめは何も示しません。そこに書き込んでいきます。
 
教師なら分かると思いますが、実はこれは高校生でも難しい勉強です。分かったことを再構成するのですから、よく分かっていないとじっと紙を見つめたままで1時間が終わってしまいます。
 
少し慣れてくると、子どもはレイアウトを考えて、小見出しをつけて整理して書くようになります。ここでレベル1です。レベル1だというのはこの時点では子どもは「まとめを書く」ことが目的となっているからです。見た目はきれいなノートが出来合上がりますが、実はこれでは効力は生まれません。
 
我々の戦略は「書かせない」です。これができるようになるとレベル2です。
 
授業の2/3を徹底的に実験・話し合いに使います。その間は「書かない」です。最初からまとめを書いているような子どもは浅い証拠です。徹底的に濃縮して話し合った部分を残りの時間でノートに叩き込みます。これができてレベル2
 
レベル3はこれをレイアウトも考えてできるようになって「ノートが書けるようになった」という姿になります。
 
今もうちのクラスの力ではレベル2がやっと。でも子どもたちには「並みのクラスでいいなら今で十分が良くできていると思うよ。でも君たちが目指したいレベルの勉強はレベル3のノートが書けることじゃない?」
 
「もっと!」 妥協はございません。