ヒステリック

twitter上では、よくヒステリックな保護者や学生や社会人を見かけます。よく私も無能教師とか、子どもの命のことを考えていないとか、アホ教師とかさんざんに言われます。こうした人は全て県外の安全圏にいる人で、さらに今回の震災に際して、特別何もしていない人々です。
 
中には「おれは昼飯代を削って募金しているんだ!」と得意げに話をしますが、そんな問題ではありません。
 
今回の放射能汚染に関する問題の本質は「お金」です。簡単に「福島県中通り浜通りの全児童生徒を避難させろ!」なんて言いますが、それにどれだけのお金がかかるか考えれば国は、すぐに対応できないことなんて分かっています。
 
避難させ人として十分な環境を与えて学習させるのに一人当たり1ヶ月で最低生活費10万円はかかります。50万人の子どもを避難させたとして、月に500億、年で6000億です。これに学校のシステムを移住させ、保護者も避難させれば、更に数倍に膨れあがります。年に2兆円ほどかかることでしょう。
 
これを負担するには全国の負担は、消費税1%にも及びます。つまり、世帯当たりの負担は10万円近くになるはずです。昼飯代を削った程度の募金で賄えるはずなんてないのです。
 
郡山にいるとそんなこと、市民は百も承知です。ですから静かに、冷静に状況を分析しようとしています。そのためには詳しい情報が必要なのです。しかし、多くの情報はフィルターがかけられて、しかも、数日から〜数週間遅れでやってきますので、我々にはすぐに届きません。
 
だから、市民はみんな不安にかられるのです。そんな状況で我々教師ができることはなんでしょう。我々教師は、行政のシステムを変える力なども、予算の采配も権限なんてないのです。我々ができることは目の前の子どものリスクをいかに減らすかということだけなのです。
 
ヒステリックな言葉はそうしたリスクからはずれているから出せる言葉です。本気で何とかしようと考えている人はもう実際に行動に出ていますね。