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9月1日は防災の日
全国各地で大災害を想定した防災訓練を行っていたようでした。
 
しかし、東日本大震災を経験して防災訓練などの基礎的なスキルやリテラシーが確かに役立つものの、実際のほとんどの場合にはそんな想定した通りにことは進まないことがよく分かります。
 
3月11日当日。僕がすごいなと思ったのは、近くの大病院の看護師が周辺の避難所に巡回し、避難者の様子を確認にしに回ってきたことです。その病院は古い建物でしたので半壊し、中にいたであろう大勢に入院患者の避難が容易ではなかったはずなのにです。おそらく、この行動にはマニュアルなどはなく、上位のもの判断で看護師が動いたのでしょう。
 
学校現場は世の中で最も変化の少ない機関の一つであることに間違いはありません。中にはその変化が少ないことをよしとする人もおります。教育は普遍的なものであり、そう簡単に環境を変えていくことは、子どもの利益にならないという考えで。変化を容認するためには気の遠くなるような時間がかかります。「次年度(から)の課題」という言葉で10年以上も先送りされているようなことはざらにあります。
 
僕はもっと学校というものが自立的に、もっそ素早く、物事に対応できるようにならなければならないと考えます。スピードが速ければ問題にならなかったであろうことも、スピードが遅いために問題が膨らみ、解決に時間のかかることもあります。もちろん授業なども同じようなものです。
 
そして放射線教育も同じです。この2年間でしっかりと行われなければならなかったのに今になってようやく指導のための計画が上がってきている状況です。今できることで素早く対応することが学校にも必要なのです。