転勤するときに大事にしたいこと

これは自戒をこめて。
 
先日退職された用務員さんは以前にもお世話になった気心知れる方でした。その方が退職の2年前に本校にやってきました。
 
本校はとても校舎が古く、メンテナンスもひどい学校です。本来ならば大規模修繕をかけなければならないような状態ですが、そうした予算は今の財政上なかなか回ってきません。私が本校に転勤してきた時にも、とても荒れた校舎でした。至る所で壁紙がはがれていたり、壁にシューズの足跡が付いていたり、職員室や廊下はお客さんがくると恥ずかしいくらい薄汚れていました。
 
私も転勤してきたばかりの時には「粗」ばかりが見えて、とても否定的な気持ちでした。「こんなこともできていないの?」「どうしてこんなことばかりやっているの?」なんてね。
 
しかし、上記の用務員さんは、そんな愚痴を漏らさずに、半年間かけて廊下や床に剥離剤をかけて磨き上げました。おかげで古さはあるもの、誰が来ても恥ずかしくない学校になりました。また、原発事故の後も先日お話しした校長とともに、ずっと学校の除染に当たって下さいました。そんな姿を見て不満ばかり抱いていた自分が恥ずかしく思いました。
 
今、多くの転勤した教師が慣れない学校で今までの学校とは異なる部分に不満を持っていることでしょう。「前の学校だったら」「今まではこうやってきたのに」と。でもそんなことは当たり前のことです。「場」が違うのですから、お作法も異なるのです。
 
おかしいと思うならばチクチク嫌みや愚痴を漏らすよりも、自分が率先してその学校を変えていくというのが正攻法です。嫌みや愚痴は何にもなりません。新しい学校で自分は何ができるのか、改めてチャレンジすることが大事です。
 
僕も最初の年に荒れに荒れていた理科準備室の使わなくなった備品を軽トラック1台分一人で廃棄して、整備し直しました。僕が使いやすいようにするためにね。
 
転勤した方への「応援」です。よい学校にするためにがんばりましょう!