学級編成

この時期になると学級編成を考える時期になります。そうしたときに次のようなことをよく考えて行う必要があります。
 
「○○さんのお世話ができるように○○さんを一緒にしたから大丈夫ですよ。」
 
小学校の学級編成でよく聞かれる言葉です。はっきり言ってそんなことがうまくいった試しは「一度も」ございません。少なくとも私の知る限りはです。
 
そもそも「お世話」って何でしょう? 学校とは子どもの成長のために存在する場所であって、子どもが子どものお世話をする場所ではありません。上記のような場合は大抵、お世話される子どもの依存がより一層高くなり、またお世話することを期待された子どもは、次第にお世話している子どもがうざったくなります。win・winの関係にはならないどころか、lose・loseの関係になってしまいます。
 
編成を受け継ぐ時に上記の言葉を聞くと心の中で「ちっ」と舌打ちします。その依存関係を切り離すのに莫大な時間とエネルギーを必要とするからです。クラス編成なんて、人間関係なんて実はどうでもよくて、成績を均等に分けてくれるだけで十分なのです。
 
上記のような教師の無責任な「いじり」でこねくり回したあげく、クラス間で能力差が生まれることはとても不幸なことです。子どもの行動を分析して振り分けたつもりなのでしょうけど、子どもの立ち振る舞いは教師の立ち振る舞いに最も影響されます。ですから人間関係をうまく分けたつもりでその通りうまくいくことなんてほとんどないのです。
 
私たち担任が最も大事なことは、担任した学級をいかにうまくマネジメントできるかなのです。子どもの関係がぎくしゃくしているならば、それを授業や特別活動を通して解きほぐしていくことが私たちの仕事なのです。