二極分化

これは急速に変化が起こってきていることです。おそらく数年後には中学校でも実感できるようになってくると思います。
 
これまでにも「教育の二極分化」が指摘されてきました。そこに家庭生活の二極分化が加わりつつあります。しかも、ここ数年でこれがはっきりしてきています。原因は家庭生活の崩壊です。私はその根本に「貧困化」があると感じます。時に大手スーパーで店長もパートということがありえるといいます。数千人のパートの雇用増と引き替えに社員を半数に減らし、100億円人件費を削ると言います。
 
これはつまり、長時間安い労働賃金で働く人が増えると言うことです。また雇用は厳しく、夜中までの労働であったり、早朝からの労働であったりします。子どもを持つ親、特に母親はこれまでそうした仕事に就くと言うことはまれでした。しかし、そうした割合がどんどん増えてきているのです。
 
そうした中でも本当に一生懸命子どものために早起きして、準備をしてくださったり、ご飯を用意してくださったりしている保護者もおります。しかし、残念ながらその逆もあります。
 
現在、そしてこれからの経済状況、産業構造、少子高齢化を考えるとこうした状況が改善されると考えるのは難しいと思います。またこうした状況は親から子どもへと連鎖してきます。
 
私たちができることは何でしょう? 
 
それは「勉強」でしかないと私は考えます。芦田先生の言うように学校に来れば誰もが等しく学習する(できる)権利が保証されています。私は学校が最後の砦だと考えています。家庭環境に影響されることなく、学校に来れば全力で学ぶ環境を保証し学ばせる。私たちにはそれしかできないのです。
 
この余波は近いうちに明確になっていくことでしょう。でもそれに嘆くのではなく、踏ん張っていきましょう。最後の砦は「学校」なのですから。