答えはない

以前、坂内さんのやっていることを一般化し「誰でもできる」方法として示して欲しいと言われたことがあります。ずっと考えてきたその答えは「できない」です。
 
学級が壊れるようなケースをたくさん見てきましたし、自分でも危ないなと思ったこともあります。多くのケースで教師はとても「真面目」に向き合っていますし、言葉かけはとても丁寧であることが多いようなきまします。また最近よく聞く「ほめる」もよくやっています。でも崩壊します。
 
この数年何が大事なのかというと「教師のあり方」でしかないという結論です。結局、うまくいっている人と同じことをやっても、同じことを言ってもうまくいかないものはいかないのです。これは行動や言葉にその「人」が乗り移っていないからです。
 
テクニックとして使えば使うほどその理念とは乖離していくのです。これまでのどんな「方法」も一般化していかない理由はそこにあると私は考えます。
 
教育に対する最近の興味は「近代教育学」です。エレン・ケイでもそうですが、その教育者がどんな教育方法を考えたかではなく、何を目指してその教育方法を組み立てたのか、そこの理念を拾っていきたいと思っています。
 
私からすると教育に最適な方法などがあるわけではなく、まずは子どもをどう育てたいのかという人としてのあり方そのものが教育を、そして方法を創っていくのだと考えています。