evidence

ずっと疑問に思っていたことがあります。歯科検診をずっと眺めていて、虫歯と子どもと家庭環境や子どもの状況とが関連しないことを不思議に思っていました。具体的にいうとほとんど歯を磨いていなくても虫歯が1本もない子どもがかなりいるのです。その逆に家庭がしっかりしていて歯をしっかりと磨いているであろう家庭でも虫歯が多い子どもがおります。
 
最近になって虫歯のことが研究で明らかになってきて、この謎が解けました。実はむし歯菌は感染症なのです。だから口内細菌が安定化する3歳児になるくらいまで親子や祖父母からの感染を防げば、かなりの率でむし歯を防ぐことができるのです。ですから甘いものを食べるから虫歯になるというのは間違いだとも言えます。(もちろん、むし歯菌を持っている子どもは甘いものがむし歯になるのはまちがいありません)
 
「evidence」は主に医学で使われる用語ですけど、これは教育にももっと導入すべきことだと思います。教育はいつでも「〜なるはずだ」で動いていてその根拠を示したり、結果をしっかりと分析することがありません。
あったとしても、何にもならないような分析をかけて都合のいいようにデーターを使っています。
 
私も子どもにいうことと同じように結果でしかみません。どんなにいいことをいっても実際がダメであればダメに決まっていて、話している言葉と結果が乖離している人を信頼することはありません。
 
だから私も結果にはこだわります。それはあらゆる面で。子どものテストの結果もそうですし、書く文章の量や質、子どもの話す力などなど。そのなかでも標準学力テストなどは他と比べる上でとてもよいものだと思います。
 
これまでずっと標準学力テストでも圧倒的に結果を叩き出してきました。それでもそうしたデーターがきちんと学校内にも知らされないから、いつまでも「そうした授業『も』大事だけど」なんて話をされることになります。
 
でも、それをアンダーアチーバーをたくさん出している人に言われてもどうしようもありませんよね。どのような学習がどのような効力を示しているのか、そうしたことをきちんと分析できる力が今学校にも求められているのだと思います。