「優しさ」とは何か?

「友達を馬鹿にする悪口を言った」こんなことからその子に指導し、次のようにクラスで話をしました。
 
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あのね。人ってどうして悪口(人を馬鹿にする)を言うのかな? このクラスの様子から考えてみて。例えばね、漢字の学習。もう早い人は9月に習う漢字まで覚えちゃったよね。その人たちはまだ漢字がうまく覚えられない人を馬鹿にするようなことを言うかな?  そう。 そんな人たちは絶対に言わないね。 算数でも同じだよね。 それは運動でもね。 中途半端な勉強をしている人が人を馬鹿にするんだね。そんな人は必ず自分の勉強も生活もルーズな人。あなたより「まし」という考えがそういう言葉を作っていくんだね。でも全体から見ればどっちもできていないことに変わりはないよね。
 
優しいってどんなことでしょう? 「○○さん教えてあげるよ」とか「分からない人いる?」なんてことを言うのを先生は優しいなんて言わないな。どうせそんなもの続きはしないもの。それよりも自分のやるべきことを全力でがんばることが大事なんだね。そんな人になれば、自然と人は集まってくる。「教えて。」って言ってもらえる。先生はそれが本当の優しさなんだと思う。自分が全力を出しもしないでいい加減なことをやっているから、人と比べっこしたくなるんだね。
 
だから「優しくなる」と言うことは、がむしゃらに一生懸命自分のことをがんばることなんだ。その一生懸命にがんばる姿にみんなが信頼を寄せてくれるんだね。そうなると人は優しくなれる。
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優しさとは私はこういうものだと思います。
もし私がいい加減な教室経営をしていながら他の先生に「○○すればいいんだよ」なんて言っても誰も聞いてくれませんし、そんなメッキはすぐにはがれてしまいます。ですから昨年までは誰にでも教室を開いて子どもの姿を見せてきました。私の役割は余計なお節介をしたり、○○という授業方法・○○先生よりも「まし」ということではなく、がむしゃらに自分のクラス・授業に力を入れていくことだけなんです。その結果、人が集まり、信頼を寄せてくれるようになります。そして優しくなれるのです。