教えるということ

今日の家庭訪問である保護者にお話しした内容をアップします。
 
「先生、算数は教科書やドリルをどんどん進めちゃっているけどあれで本当に分かっているんですかね?」
 
「分かっていないと思いますよ(キッパリ)」
 
「ですよね〜(笑)」
 
「ではどうしてそんなことをするのかお話ししますね」
 
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そうですね〜、例えば「アブデボネン」という果物があったとします。
この未知の新しい果物に対し
「この果物は甘いんですよ!」
「この果物はおいしんですよ〜」
「この果物はちょっとだけ苦みが合ってね、それがまたおいしいんです」
「でもキウイフルーツくらいの酸味もありますね」
という説明をしました。
では「アブデモネン」について分かったことを書いてみましょう!
 
私は書けません。だって食べていませんもの(笑)
食べてもいないものをいくら分かりやすく説明されてもすぐに分かったりしません。でも食べてみれば今まで食べた果物との比較は簡単ですよね。
上のような説明も必要はなく、自分たちでどんなものか話し合うことができることでしょう。
 
 
これと同じことなんです。算数で一度やってみればどんな勉強なのか、自分はどれくらいできそうなのか分かるんです。だからやってみればいい。
この学習ではコンパスを使うのだとか、わり算というものがあって、最初は全部割り切れるんだけど、そのうちに割り切れないものもでてくるんだとか、やってみれば分かることがたくさん出てきます。
 
私は子どもたちの穴を見つけ出し、そこをひたすら指摘して埋めていくようにすればいいんです。もちろん、学習は何度も繰り返して行きますし、それでも漏れがあればテストで最低限はカバーできます。これで十分に高い学力が確保できるようになります。
 
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算数の先行学習は思いつきとか、勢いでやっているのではなくて緻密な戦略を持ってやっています。そうです。緻密な戦略や見通しを持たずにやるのはたいてい失敗するものです。