ステップ2をどう評価するか

そんなハチャメチャな進行で、誰がどうできているのか分かるの?
 
「分かりません(笑)」
 
「それじゃあ、だめじゃん!」
 
そうでもないです。そもそも通常の毎時間誰がどのように理解が進んでいたのかなんて、どんなに分析をかけても見えるのはせいぜい10%程度です。だから潔く「見えません!」と言った方が正直です。
 
でも「じゃあ評価にはかけないの?」というとそんなことはございません。どの単元でどれだけ理解しているのか試してやればいいのです。
 
「どうやって?」
 
「分かったら先生のところに来なさい。分かったかどうか試してあげるから(笑)」
 
一人一人にしつこく問題を出したり、問題を作らせたり、説明させたり。
それで自分(教師)が観点評価に照らし合わせて十分だと思えば「B」ですよね。そこをクリアして、さらに発展的な課題も解けちゃうならば「A」ですよね。まだあんた分かってないねは「C」ですよね。
 
ですから業者の単元テストも大事です。あれで成績を付けるんじゃなくて、私にとっては子ども自身がそこでできていないところを見直して、それをどれだけ補ったかを教師が確かめるための「資料」にすぎません。
 
算数であれば、それぞれ、思考・判断力、表現力、知識理解の観点で試してあげればいいんです。まあ、みんな予習するくらい意欲的に勉強しているから関心は基本的に高いですしね。
 
通常の授業ならば分かったかどうかなんて個の子どもに試す時間も、聞く時間もないはずです。でも、進行を解放すると子どもたちに突っ込みを入れながらでも、十分に時間はとれます。うちのクラスではその教師の評価をくぐり抜けることが子どもたちの基本的なゴールになります。
 
すでに5名ほどは「上」のドリルは終了しています。ちなみに今週は運動会というカリキュラムにも関わらずです。もちろん、一番下位の子どもは、2年生の復習や九九で引っかかっています。上位は上限を解放すれば勝手にどんどん学びます。どんどん突っ込めば突っ込むほど、夢中になります。その分、下位の子どもたちに「教える時間」も生まれます。
 
算数が苦手な子どもなんて一週間九九を使わないと忘れちゃうもんです。だから何度も何度も学び直せる時間と仕組みが必要なのです。それも苦しくなくね。
 
うちのクラスでは上位が育ちつつあるので、これからは下位の子どもを育てていく番になりました。
 
 
ちなみにこの評価方法は、芦田先生に「評価がルーズ」と言われて、確かにそうかもしれないと見直し、生み出した方法です。感謝!