新基準について

久しぶりに放射線関係のことについて書きます。
 
4月から食品中の放射線量が暫定基準値である500Bqから100Bqに基準が高められました。しかし、大事な部分が広く報道されていないので少し書きます。
 
まず100Bqは一般食品の値であり、牛乳や乳児用の食品は50Bq、水は10Bqです。なぜ牛乳や乳児用、そして水の値は厳しいのでしょうか?
それは牛乳や水は体内に取り込む量が非常に多いからです。
米を500g(水に浸す前の重さね)を食べる人はあまりいません。しかし、水や牛乳ならば500gはあっという間ですよね。また、乳児はその体への影響を考えて低く設定されています。
 
これを考えると、一般食品も100Bqで一律に規制をかけるよりも本来ならば摂取量に合わせて基準をもうけることが本当は正しいのです。たとえば米は、1日に300g程度はとることでしょう。同じように小麦もそこそこ量をとります。同じようにジャガイモやカボチャなどもそこそこ重量があります。食べ方や食べる量などを考えるそこそこ量を取り込みますよね。こうしたことを考えてベラルーシなどでは、パンやジャガイモなどの基準値は他のものよりも、ずっと厳しくなっているのです。これは水もです。水が汚染されている場合は、すべてに関連してきます。お米に吸水させる・味噌汁の水分・煮物の水分などなど。
 
ただ、幸いにして福島県でも水道水はほぼ0Bqに近い値(原発にごく近い場所でなければ)を示しているので水道の水などは気にしなくても大丈夫だと思います。このように食べる量と併せて新基準値を見ていく必要があります。たくさん食べる食品についてはできるだけ低いものを、それほど食べる量も、頻度も高くなければ新基準で十分だと思います。
 
また。セシウムの比較として、K(カリウム)40のγ線も考えていかなければなりません。現在の福島県で食品における被爆はK40の数分の1から10分の1程度です。つまり事故前からも食品から被爆していたわけで、現在はそれが1.1〜1.3位の被爆(Sv換算で)になっているということです。
 
放射線については詳しく勉強して、きちんと自分の「ものさし」を持って、賢く対応していくことが大事なことなんです。