単元枠を外した算数の「学び合い」

算数の単元枠を外すのは「学び合い」とのマッチングと効力が高いからですが、誰にで勧められるものではありません。高いメリットとともに一歩間違えるとデメリットも大きい方法とも言えます。そこで最新の取り組み状況をQ&Aでお知らせします。
 
Q1 そもそも「算数の単元枠を外すって何?」
A1 1時間1課題ではなく、「算数が分かるようにする」という非常に大きな課題設定で算数を行います。また、進み具合も個人に任せます。ですから授業の中で面積を学習している子どももいれば小数の学習子どももいるという状況です。
  
Q2 そんなことしても大丈夫なの?
A2 効力は抜群に高いです。本クラスの算数の偏差値は圧倒的に高いです。アンダーアチーバーもおりません。
  
Q3 どうしてそんなに効力が上がるの?
A3 だって上限がないんですもの。ゴールのないマラソンです(笑)
 
Q4 どうすればそんなことできるの?
A4 やるには3つ条件があります。
  1.単元テストでは成績をつけない(テストをゴールにしない)
  2.宿題は予習のみ
  3.子どもの「穴」を瞬時に見つけられる教材力(だから若い人は手を出すべきではない)
 
Q5 どうして単元テストでは成績を付けちゃいけないの?
A5  単元テストは子どもの理解度を測るには最高のもの。だからテストはある程度早めに実施して、そこで子ども一人一人の「穴」が何かを把握することが大事。
 
Q6 そんなに早くテストなんてできないのでは?
A6 だから予習。授業の始まりは「予習で分からなかったところ」から始める。学校で教科書の問題にしがみついて解いているようではだめ。だから始まって10秒で「話し合い」が始まる。
 
Q7 「穴」って?
A7 例えば 250÷50=5 と同じ答えになる式はどれですか?
  「50÷10=5」という正答を選んだからといって「分かっている」わけではない。だから「じゃあ、その考え方で3つ式を作ってごらん。」こういわれるとほとんどの子どもがたじろぐ。教材力とはこのように子どもに切り返せる力 
 
Q8 成績はどうやってつけるの?
A8 テストのクリア。上記のようにテストを何回も、何回もこねくり回す。そしてこの子は十分に理解できていると思ったら「B」。発展的な問題にも取り組み、力がついていれば「A」。もちろん「C」は説明できない子ども。
 
Q9 デメリットって何?
A9 穴が見えないままでいると、「子どもが分かったつもりになってしまう。」実際に再テストしてみると成績がちっとも上がっていない。成績が上がるのがよい授業です。
 
Q10 私も挑戦してみようかな〜
A10 基本的におすすめはしません。でもやるならば保護者にも子どもにも説明でき、そして何よりも成績をかなりアップさせること。それができないと批判をたくさん受けるでしょう。私が批判されないのは、結果を出しているからです。
 
Q11 よく分かりました。やめます!
A11 教材力が高まったらぜひやってみて欲しいですね。難しいけれども効力は抜群に高いです。また単元の枠を外さなくても、単元の中の進行度を個人個人にするということでも分かりやすくてよいと思います。
 
Q12 最後に一言
A12 今年度はこの戦略で偏差値60越えをねらいます。ちなみに本クラスでは算数の宿題は1年の中で2割くらいの日数しか出していません。