ガラスバッチの見方

もう少し高性能な線量バッチが配布されると思っていましたが、びっくりするほどブラックボックスのバッチです。製造メーカーさえ書いてありません。
 
教師でも分からないのですが、おそらくこれは保護者個人にしかデーターは示されないのではないかと思います。そのデーターの味方もどうすればよいかは何も示されていません。おそらく数字を示されて終わりです。その見方を学校独自で示せるかさえ怪しく、おそらく勝手なことを言うなと指摘を受ける可能性があります。だからここで「勝手に」書きます。
 
まず、この1年間の被曝量ですがはっきり言って1mSvなんておさまりません。私は総線量3mSvだったらまあ許容範囲だと思います。一緒にテキストを作っている専門家の方の基準で5mSvが一つの目安だといいます。(この数字は今年限定。2年目はもっと厳しい基準で考えるべき)
 
そもそも1mSvの被曝という数字には背景放射は含まれていません。例えば岐阜県などでは通常でも2mSvを超えるような場所はざらにありますし、日本ではおおむね西日本の方が線量は高いのです。日本の平均値は1.4mSvほどです。郡山市はどうだったかというと郡山市の地層は比較的新しい時代なので1.4mSvよりも低いゾーンだったと思います。
 
また、1.4mSvの被曝の中心は実は内部被曝でもあります。これは空気中のラドンガスを吸ったり、カリウム40などが含まれるものを食べたときに被曝します。成人だと常時5000Bqほどの放射性物質が体内に事故前にもあったことを知っておくべきです。
 
さて、話はもどります。
ガラスバッチは1か月ごとに線量をチェックすることになっていますので、1か月の間に何があったかは計測器では分からないようになっています。仕方がないのでざっくりと計算してみます。
 
1か月 100μで年間1.2mSv
    200μで年間2.4mSv
    300μで年間3.6mSv
    400μで年間4.8mSv
 
背景放射を考慮しても月間200μ以内には収めることがもとめられます。
先日、茨城に旅行に出かけた時に累積も測れるちょっと精度の怪しい線量計でしたが測ってみました。1日に5μくらいはいきます。×30だと150μですね。
 
線量の比較的低い場所で過ごしていてこれですから、ずっと外にいれば1日に10μを超えてくることは想像できます。1か月200μ。これを覚えておくとよいと思います。もしも200μを超えるようなことがったら子どもに1か月の行動を見直させるべきです。また、家の中の線量もできるだけ正確に測っておいた方がよいと思います。

 
ちなみに学校からほとんど外には出ない線量計君は月間80μ以下です。学校の少なくとも校舎内は安全です。教室の線量計も0.06~0.04μSvです。