「学び合い」の授業

一学期の授業は終わっています。半分の子どもは「上」の授業をおわっています。一割は進学塾レベルで勉強しています。この秘密は前にも書いたように、「徹底した予習」と「分からないことを分かるようにする授業」です。
 
これらによって、授業は3倍速で進みます。ただこのモデルは効力が大きい分、穴も大きいと言えます。子どもにとって分かっていたつもりでも、いざ突っ込まれると「あれ?」という場面も多くなります。
 
そのため、今年は閻魔大王の「関所」を設けています。生半可な理解は全部はじき返します。
 
例えば

「ひし形ってどんな形?」
「対角線が垂直で、向かい合った辺が同じで、向かい合った角が同じで」
「じゃないね。もう一度学び直していらっしゃい。」
「分かりました。全部の辺が同じなんだ。」
「じゃあ、正方形とは何が違うの?」
「・・・」
「もう一度学び直していらっしゃい。」
「分かった。正方形との違いは角度で、正方形は全部の角度が同じ。」
「同じって?」
「90度」
「それを何ていうの?」
「直角。」
「直角と垂直の違いは言える?」
「・・・」
「もう一度学び直していらっしゃい^^ノ」
「分かった。直角は角度が90度のことで、垂直というのは直線と直線との交わり方が直角ということ」
「自信がついた?」
「うん!」 
 
ここまで攻め込みます。このレベルでもすでにクラスの8割はクリアして次のステップに進んでいます。今、算数では成績を5段階にしても、1と2のレベルの子どもは一人もいません。ただ、課題があるとしたら5の段階が少ないことでしょうか? 
 
上位が怠けているような学習だとどんな教科でもクラス全体の質は下がります。それは技能教科でも。
 
水泳ならば200m位バリバリ泳げる余裕が欲しいし(まあ、今年はダメだけどね・・・)、図工なら妖気が漂うような作品が欲しいし、音楽ならばバイオリンも弾いてアンサンブルできちゃうような、クラスを引っ張り上げる子ども集団を目指しています。