「ゲームは勉強にならないけれども勉強はゲームになる」

以前、佐藤学さんが来校されたときに話していた言葉です。私もその通りだと思い、よく使いますが「???」と思われる方が多いので授業を例に説明します。
 
よく英語のAETの先生は授業にゲームを取り入れます。例えばチーム対抗で「ハエたたきゲーム」(ハエたたきで先に黒板に貼られた単語を叩いた方が勝ち)をします。非常に盛り上がります。めちゃめちゃ意欲的に活動します。
 
が、じゃあ英単語をちゃんと覚えたのかというと脳が興奮していてそれほど覚えているわけではありません。次につながらないのです。この脳の興奮は勉強とは別の興奮です。
 
しかし、子どもの「チャレンジ」はゲームになっていきます。例えば今はうちのクラスでは算数のテストの見直しに入っています。自分の学習の穴を徹底的に埋めていくのですが、その仕上げは「とんたん先生の厳しい関所を通過すること」です。子どものテストを基に、次々と質問を浴びせていきます。

「台形って何?」
「ひし形を、コンパスを使わないでかいてみて」
「角度の足し算法と引き算法の違いを説明していみて」
「この角度はどうやって求めるの?」
 
えんま様のように鎮座する、とんたん先生に「分かりましたので何でも聞いてみてください」というのは非常に怖いものでしょう(笑)
しかし、緊張しながらも子どもは恐る恐る、そしてチャレンジ精神で向かってきます。
 
質問にスラスラ答えられたときの子どもの目は輝きます。難しいものを乗り越えたとき、そして目標を達成したときに勉強は子どもにとってゲームになるのです。
 
指導案に「ゲーム」が載っていると「あーあ、やっちゃったな〜」と思います。そしてその授業は100%失敗します。興奮してアホアホなオーラがいっぱいの子どもたちになってしまいます。
 
ですから、子どもの目標を高いレベルで設定して乗り越えさせることがとても大事なのです。
 
最後に本クラスの英語授業は以下の通りです。
AETの先生は日本語を話さないようにしています。

What are you doing on Sunday?

I have homework and playing
I am fighting my brother(笑)
I am going somewhere by car
……
 
こんな感じで子どもたちが話したい内容を英語に変えて(これはもちろん私のサポートで)、AETの先生にアタックしていきます。1時間立ち話でAETの先生との英語は終わります。AETの先生も「おもしろーい」って言ってくれます。