たぶん原発は封じ込められません。

不安を煽るわけではありません。でも昔から原子力については興味があって(特に広瀬さんが盛んに反対していたときから)いろいろ個人的には調べてきました。
 
福島の原子炉はそもそも耐久年数は20年ほどのものです。それでも修繕や改良を加えて、ここまで使ってきたのは、利益の問題と同時に、実はそれを安全に解体する方法が確立していないからです。
 
原発のコストは8円/kwhと言われています。それを20円で売っているのですから(しかも大量に)、そりゃ儲かります。でも解体費用を考えるとそのコストは20円をオーバーするとも言われていました。それくらい解体にはお金がかかるのです。なぜなら残留する放射性物質が大量にあるからです。ですから将来的には燃料は取り出して、その容器と建物はコンクリートを流し込んで埋めてしまうのが最もコストを減らせるという考えだったと思います。もしも解体するとなれば、今まさにやっているようなことをやらなければなりません。
 
さて、現状の原子炉に戻ります。容器の中にも、プールにも燃料棒はあります。これからうまくいって水を循環させても、取り出せるまでに最低2〜3年は冷やし続けなければなりません。それまであのむき出しの状態であれば、今後も海水は大量に汚染させますし(実は報道されていないけれども海はものすごいレベルで汚染されているはずです。私は10年は福島近海の魚は食べません)、同時に行われるであろう母屋の解体作業で相当量の高レベルの放射性物質の粉塵が飛びます。おそらくプルトニウムなども飛び出していることでしょう。そもそもあれだけの炉を解体するノウハウは日本にも世界にもありません。 本気でやるなら原発を囲むドームを作ってやらなければなりません。そんなの無理ですよね?
 
今の循環冷却が失敗して燃料が集まって再臨界すれば郡山もダメになります。そう考えると人口200万の福島県は150万人が移住しなければならなくなります。今は一時的に避難はさせられても、他の都道府県では恒久的に避難民を受け入れることはできないことでしょう。
 
爆発したときからずっと再建できるかどうか考えてましたが、母屋が爆発した時点で実はもうダメなのです。できれば私は郡山を捨てたくはありません。どうか早い決断を持ってコンクリートで埋めることを願います。第2原発が再起動するには数年はかかることでしょう。でも私は再起動させた方がよいと思います。なぜならエネルギーの転換には最低でも10年はかかるからです。そのためには継続的なエネルギーは必要です。10年で廃炉すると期限を決め、その間に全力でソーラーパネルスマートグリッドや火力などでバランスがとれるようにしなければなりません。日本に残されて時間はあまり多くはありません。日本の持てる総力をもってあたらないとなりません。そのためには既存のシステムを変えなければなりません。教育改革は加速しなければならないのです。
 
※ただ単純にコンクリートで埋めることが可能かどうかは分かりません。スズを流し込むなどの方法もあると聞きますがその辺のことはよく分かりません。ただこれ以上放射性物質を拡散させないことを願うばかりです。