現状の授業の問題点6

肝腎なことを書いていなかったので付け加えます。
 
6.授業の仕方を教えてもらえない
 
先日、読売新聞の教育ルネッサンスで退職教員が若手教員にアドバイスするという記事が載っていました。
 
「机と身体は拳一つ分空かさせて、背筋を伸ばしてきちんと座らせる」
 
そのレベルの話なのかい? もちろん授業の在り方も当然教えていることでしょう。でも上記の話から何が想像できるでしょうか。そうです。教師に「完全に従わせる」ための方法です。
これを言うと、多くの人が反発します。「教師に従わないでどうする?」と。私も教師に従わない子どもはダメだと思います。何に従わせるかなのです。「方法を従わせるか」「目標を従わせるか」で授業は大きく異なります。
 
方法を束縛すれば、いずれその方法を子どもは破りたくなります。それを力でねじ伏せます。小さい頃はそれでも何とかなります。それは次第により強い力で、そして手に負えなくなると親の力も使ってねじ伏せます。更に手に負えなくなると「無視」します。さらに「受験」という脅しをかけてコントロールしようとします。こんなことが日本の学校中、どこの学校にもあふれています。
 
それでも小学校は多数の教科を教えるために、授業の在り方を学ぼうという姿勢はまだ高いと言えます。しかし、それは中学校・高等学校と進むにつれて授業の在り方を学ぶことは激減します。高等学校の教師は、年間にどれだけ自分の授業を校内外に公開しているでしょうか? ほとんどの教師は0に近いことでしょう。
 
それは「専門性が高ければよい授業ができるはずだ」という考えに乗っています。しかし、そうなのであればそもそも教師でなくてもよい授業ができることになります。一流の物理学者が教えれば、底辺校の生徒は物理が得意になるでしょうか?
 
ですから、授業の在り方そのものを学ばない教師はネタや教材に走ることになります。しかし、そんなちゃちな知識などi-padを手元に置いてすぐに検索をかけられるようになれば、生徒は簡単に越えてきます。
 
では教師でなければならないものとは何でしょうか?