現状の授業の問題点5

現場から見る「現状の授業の諸問題」を明確にしておきます。
 
5,評価が曖昧
 
これは特に小学校で言えるかもしれません。多くの小中学校では通知表を観点別評価で付けています。私は子どもの観点別評価なんてよく分かりません。実際どうやってつけているのかも。
 
小学校では高学年になると9教科。ざっくり各4観点と考えて、36項目。それが1教室あたり30人児童生徒がいれば1080です。さらに、それぞれの教科では各単元ごとにそれを評価しますから、ざっくり各6単元として、6480観点です。
 
3学期制なら1年間で19440観点です。ざっくり二万もの観点を1年間に評価することができるでしょうか?無理ですよね。それをあたかも「やっている」と言います。そしてそうした評価が大事だといいます。
 
さらに、そうした通知表をもらっても保護者は「誰も」理解できません。
付いてくる○の数を数えるくらいです。でも同じA評価でも意欲と知識の観点は全く別物です。指導要録に評価することを、ほとんどの学校が通知表にも使っているからこうなります。
 
以前、「通知表を観点別評価を廃止して5段階に」と提案したら猛反発を招きました。「教育とはそんなものではない」と。子どもの意欲や思いや願いや姿が通知表に反映されなければならないと。
 
困った小学校教師がたよるのが、単元テストに「もれなくついてくる」成績処理ソフト」です。単元テストで無理矢理、観点別評価に分けて一発で成績を出してくれる「ありがたい」ソフトです。
 
でも、学習指導要領における観点別評価とはとてもかけ離れたものです。「本当にこの問題が解ければその観点の到達点に達したのか?」と思えるような中味のものです。
 
中学校・高等学校では、テストは自作なので小学校よりも、授業者の意志が反映されたものになることでしょう。しかし、上記のような問題が解決されているかというとそれは別の話です。
 
 
本当に細かな評価を毎日続けることが正しいことでしょうか? 細かな評価ができないことをテストの成績処理ソフトに頼ってよいものでしょうか?
 
それは我々の仕事(もちろん一般企業でも)に当てはめてみれば分かりますよね。
 
 
ネタが尽きたのでここで一旦終わります。気がついたことがあれば付け足します。