今、全国の学校で起こっていていること

最近は「小学校4年生のギャップ」について問題視されるようです。
4年生くらいから学力の差が開くのだということです。まあ、確かにそうかもしれませんね。でも今、少なくとも4年生を担任している全国の教師は顔が青ざめていることでしょう。
 
何に?
 
算数の進行に対して評価が間に合わないはずです。
(真面目な人はね!)
 
移行措置が入ってきてどの学年も指導内容は大幅に増えています。
平成元年頃に戻ったともいえますが、当時は毎週土曜日があった時代です。
 
学校は週5日制と個人の伸長に合わせて、特色ある教育という名で様々な取り組みをこの20年間してきました。教科内容が増えるということは、これらを無くさなければ入りきれません。
 
ところが全国のどの学校でもそうした行事などを入れたまま、移行措置に突入したものですから、実質的に授業時数が食われていきます。一斉指導だと15時間の内容を10時間にすることも可能でしょう。でも、そのツケは子どもが払うのです。
 
「学び合い」をすると15時間のものは15時間で学ばなければ学力は伸長しないことがはっきりと見えてきます。私はテストの時間さえ削って授業に使います。
 
特に部活動を奨励している本市では、教師はかなり厳しい状況に追われているはずです。しかし、一斉授業でやっている教師は、いくらでも削りますし、心も痛みません。そして結果が伴わなければ、「夏休みもちゃんと勉強しなさい」「家庭でもしっかりと勉強させてください」となります。
 
これは今、全国で起こっているはずです。
「うわー授業が間に合わない」とか
「今日は算数2時間やらないと終わらない」とか
そんな話が職員室で出ているはずです。
 
その責任は管理職にも教育委員会にもあります。子どもがゆとりを持って授業の時間をフルに使って学べるカリキュラムと環境を準備するのが役目です。教育課程編成でかなり斬新な切り込み方をしなければ、子どもは教室の中で、今まで以上に一方的に詰め込まれていくことでしょうね。