全ては「人」

これ言ったらどうしようもないことなんだけど。
 
授業方法とか、評価方法とか、ほめ方、しかり方、励まし方・・・
どんなことでも結局うまくいくか行かないかは人なんです。
その人がそこことをどれだけ大事に考え
どう対応するかということなのです。
 
 
 
先日、ある銀行からある銀行に住宅ローンの借り換えを行いました。
ローンの借り換えをしたことがある人は分かると思いますが、
大変な手間もかかるし、かなりの手数料も取られます。
それでも10年近く前に借りたローンよりは現在はずっと得になります。
 
ただ、これまでもローンを借りた銀行とはそれなりに取引はありましたし、様々な手間を考えると悩むところがありました。ですからその銀行に正直に借り換えを考えていること、そしていいプランがあるのなら教えて欲しいという話をしました。担当した若い行員は、チラシを持ってきてこの条件でこの利率でという話をしました。もちろんそんな情報は借り換えを考えている時点で調べてあるわけで、何にもなりません。
 
「それは分かっているのですがこれまでの取引情報を踏まえて他にありませんか?」そう問い合わせたのですが、「ありませんね〜」という返答でした。ですから、踏ん切りを付けて他行への手続きを開始しました。借り換え日の設定を最初の銀行に伝えに行くと、上司が出てきて「こんなプランではどうでしょうか?」という、私との取引状況を踏まえたプランを持ってきました。。そのプランだと確かに借り換えする手間を考えると十分に納得できるプランでした。でも、借り換え先との手続きがかなり進んでいる状態でそれをキャンセルすることは道義に反するので行いませんでした。
 
実は利率なんて取引状況でどうにもなることは知っていました。だから最初の銀行には相談したのです。最初の若い行員が四角四面な説明を行わず、「検討させてください」と持ち帰り、上司に報告すれば状況はかなり変わったことでしょう。わざわざ相談に足を運んだにも関わらず、ありきたりの説明をし、その辺においてあるチラシ程度の説明をしなければ、相手の意図をくみ取り「自分がこの人をつなぎ止めておきたい」と本気で考えていれば、顧客が離れることは無かったのです。
 
若い行員に足りなかったのは経験とか、判断力とか、裁量権とかではなくて、相手を大事にしたいという「思い」なのです。それがないから私は切りました。

 
私たちの仕事も同じようなものではないでしょうか。大事な「信念」というのはこういうことなのです。方法とか経験ではなくて、「子どもをどうしてあげたいのか」というその思いが人の、相手の行動を変えていくのです。