Weフォーラム2012 in 福島

放射線になんか負けないぞ!」
http://www.tarojiro.co.jp/product/4237/
 
この本をきっかけに「Weフォーラム2012 in 福島」でお話をさせていただきました。私がお話しさせていただいた分科会は放射線教育です。震災からの様子、そしてどのように放射線教育につながっていったのかをお話しさせていただきました。
 
その分科会とってもよかったです。特に福島県の二人の先生方が現状を伝えてくださったことで私の足りなかった部分をしっかりと補ってくださいました。時間が短かったのでわざわざ会場まで足を運んでくださった方々に十分にお伝えできたどうかは自信がなかったのですが、県内の先生方の話で会場に「納得」が生まれていたように思いました。
 
ただ、会場での問いにもあったように「福島県の教師が無関心なのはなぜか?」ということは本当に心苦しく思いました。単純に自分の力の無さを感じます。どうしても「冷静に」「誰もが」「正確に」という流れが、完全に情報の流れを押さえ込んでしまっているのも事実です。
 
例えば、流行の「霧箱」の実験。これをやることで本当に子どもたちは放射線のことが分かるようになるでしょうか? 私は「否」です。というか、あの霧箱の実験は改めて放射線の怖さを認識させるもののはずです。
 
先日使った試料も船底ペンキに混ぜる素材でした。実験では「ペンキにも使われている」ということを強調したいのでしょうけど、そもそも船底のペンキになぜ放射性物質を混ぜるのかということも十分に説明されていません。ちょいと調べれば、なぜ藻や貝が付着しないのか分かるはずなのに。
 
このレベルの話ならば文科省の副読本で十分です。知識についてはよくまとめられているのですもの、それを使えばいいだけです。それで足りない部分をどう補うのかが大事なのです。
 
今日のWeフォーラム2012では、実は放射線教育なんてごく簡単だということをお話しさせていただきました。「坂内だからできる」のではなくて、誰でも、そして、むしろ私よりもずっといい授業ができるのです。だからすごくもったいない。
 
帰り道。やっぱり自分はもう少し福島県のために何かをすべきなのかもしれないと考えながら車を運転していました。この夏休み考えてみたいと思います。
 
今日こうしてもう一度放射線について考える機会を与えてくださった、「We」の中村様を始め、運営の皆まさに感謝申し上げます。
 
追伸
帰りがけにY先生に「マイルドな坂内先生を初めて見た」と言われました(笑) ビックリして「いつも厳しいの???」って聞いてみたら、「学び合い」のことを話す時にはけっこう厳しくなっていたそうな。もちろん、「マイルド坂内が基本です!」と訂正しておきました。