下位の子どもが学ぶということ

下位の子どもたちの学びが立ち上がってきました。がっちり「能力別学習」です。
 
「あれ? 坂内先生って能力別学習否定派じゃないの?」
 
「そうですよ。」
 
「???」
 
授業で「教える→教わる」という姿はいずれ破綻していきます。最初は、「分かりやすい」なんていう言葉や「教えてあげるよ!」なんていう子どもの「優しさ(本当はお節介)」で、子どもの学びが見えにくくなるものです。この「教える」→「教わる」はレベル差があればあるほど短い時間で破綻します。
 
これまでの膨大な実践から導き出されたのは、レベル差が少ないほど学び合いやすい、そして上位は基本「教えない方がよい(余計なことはしない)」ということです。
 
だから最初から下位の子どもたちを集めた方が実は学習がとてもスムーズなのです。これは本校で行っている通称「特設勉強部」の実践で実証されています。ものすごく効果が高いことが分かっています。
 
通常の能力別学習は下位の子どもは少人数にして教師がレベルを下げてがっちりと「教える」というものです。しかし、自分のクラスは逆で、下位の子どもたちの方がむしろレベルを上げて学習しています。ルーズな学び合いには起こりえません。
 
その秘密は下位の子どもたちの学び方と教師の働きかけにあります。情報の流れが一方的でなく多様であり、双方向であり、流動的になるように課題を練り込みながら絡め、仕掛けていきます。(ほとんどの人が理解できないと思うけどこんな言葉でしか表現できません)
 
そこで学ぶ下位の子どもたちの姿を見ていた何人かは「ここで勉強していいですか?」と声をかけてきました(笑) だから上位は「教えてあげようか?」なんてのんびりと勉強しちゃいけないんです。そのうち追い越されかねないのですから。上位は「さすが!」という存在じゃないとね。
 
ちなみに上位は明後日の運動会でありながらも9月までの予習(ドリル)は終了しています。さあ、次は中間層の子どもたちに火を付ける番です。