薄皮を重ねていくこと

今年は今までになくクラスの立ち上げに手間取っています。まあ、毎年それなりに課題はあり、問題のないクラスなんてそもそも無いものです。私たちのできることは「前に進む」ということだけなのです。
 
当然のように今まで子どもたちがバキバキにやっていたことが、ほぼ0に戻るのですから、そりゃ心も折れそうになります。今年度の初めは直球で押していたものの、これじゃあ理解されるのが難しいと思い、変化球もおりまぜながら体制を整えます。その変化球もうまくいかなければ牽制球で一呼吸おいて、呼吸を整えます。
 
子どもの成長は、餃子の皮を何枚も重ねていくようなものです。時には、ずれているところから、またはがし、また重ねていきます。それが次第に分厚くなり、最後には柱になります。
 
ですから、毎日毎日子どもたちに質の良い学びを提供し、子どもたちが未来に向けて歩き出せるような話しをしていかなければなりません。子どもの成長はそうした薄い薄い積み重ねによって厚みを増すのです。
 
しかし、中には何をどう積み重ねればよいのか、悩まれる先生も多いと思います。その私だって今年は授業中に腕を組みながら「はて、次はどう対応しようかな???」と悩みます。それでもこれまでの長年の協同学習で培ってきた膨大な経験から、次の手を打っていきます。
 
でも、そうした経験が少ない先生はどうすればいいんでしょう? 実は最も簡単な方法があります。それは子どもたちと子どもたちをつなぐことなんです。できれば「ダイレクト」にね。これで一気に子どもたちが変わります。私も他の先生方とのコンタクトを一つの拠り所(武器)としています。
 
「押してもダメなら引いてみな!」
毎日、揺り動かすことで子どもたちはいずれ柔らかく柔軟に学ぶようになります。
今日も薄皮を3枚重ねました。昨日は1枚でした。毎日毎日薄皮を重ねていきます。