通知表

この時期は多くの教師が夜なべをして通知表の作成をしているところですね。
私もやっと今日提出しました。
 
少し評価について書きます。
私は教材会社の表計算ソフトは全く使いません。理由は2つ。
1つはテストそのものの観点が学習指導要領の求めるような力を試すものになっているかということ。
2つめは評価の「時期」の問題です。
 
もちろん私もテストも評価には含めます。でも一部分にしか使いません。国語で「書く力」と言えば作文や感想文、詩などを書く力に決まっていて、問題を読んで求められていることを「書くこと」ではありません。
 
また「時期」の問題も。例えば漢字。100点とれた子どもはどれくらいの「スピードで忘れるか?」 大体1か月で3割は忘れます。これが普通の「脳」です。これは算数でも、理科でも、社会科でも起こります。子ども自らが情報を求めて納得していく「学び合い」であってもちゃんと忘れます。人間の脳はそうできているからです。
 
9月に勉強したことは今どれくらい分かっているの? この問いにどれだけ答えられますか? 
 
この問題を解消するために私は「何度も学び直す」ということをやり続けています。実は私のクラスには算数の知識理解も計算処理もABCでいうと「C」の段階の子どもは一人もいません。正確にいうと「いない」のではなく、「いなくしている」のです。「学び直し」することで。
 
本来2学期の成績を付けるならば、2学期の最終段階での子どもの到達度を記載するべきですよね?
 
ただ私は通知表に観点別評価を載せることには大反対でもあります。その理念とrは裏腹に、観点のはっきりしない、さらに評価基準もはっきりしない、どれくらい分かっているのかもはっきりしないものを親がもらってもどう見てよいか分からないことでしょう。
 
そもそも観点別評価は指導要録に記録する1年間の学習の様子ですもの。玄人の教師でさえ曖昧な観点が保護者に分かるはずなどありません。いいところ丸の数を数えて1学期よりも上がった下がったの話がせいぜいです。
 
30人クラスで通知表を精密につけるとすれば4観点×8教科×30名=960観点 またそれぞれの観点は単元ごとに評価されるから「5単元」と少なく見積もっても960観点×5単元×4観点=19200評価 これが2学期中にできたら神様です(笑)
 
そんならすっきりと5段階の評定で示した方が100倍分かりやすい。でもそんなことをいうと「考え方が古い!」なんて怒られちゃうこともありますけどね。