福島県では怒りとあきらめが

「もう福島県出身というだけで嫌がられるね」
「子どもが可哀想」
「世界でfukushimaって言葉が有名になったね。チェルノブイリと同じレベルで」
 
地震では比較的被害が少なく、しかもインフラがほぼ回復している郡山でさえ、行政の機能は麻痺しています。特に教育行政は大混乱です。人事権の凍結もあり、クラス編成もあり、卒業式もあり、入学式もある季節です。
 
しかし、残念なことに卒業式が「中止」になっている学校がどんどん出てきています。学校にはそれほどの被害もないのに。子どもには何も罪はありません。これは大人の経済の問題に子どもたちを巻き込んでいる最悪の事態です。
 
今回の原発はあらゆる意味で人災です。「自然の大災害だから仕方がない」というのは福島県では成り立ちません。原発で今福島県では地震以上の被害が出始まっています。おそらく金額ベースでも地震の数倍の被害が出ることでしょう。
 
東京電力は、自分の会社の保養所でさえ福島県民には開放していません。謝罪にはきても物資を運んでくるわけでもありません。現在も郡山市には原発周辺から避難してきた方々が寒空の中、大勢苦労しています。
 
福島県人は今の東京電力の対応を冷静に見ています。