フレームの革新

20世紀はどのような教育であったか?
 
以前の勤務校は明治維新後、福島県で最初の小学校として開かれた学校です。わずか数年で見事に子どもが「学校」というフレームに収まり、統制をしかれ、明治天皇に「体操」を披露しました。
 
これ以後、教育というのは学校という枠組みで行われるものになりました。しかも、学校というものが勝手にならないように教育委員会でそれを管理することになりました。
 
私たち教員は、同僚の先輩後輩の教師に学びながら教師としての力を身につけてきました。学校内でうまくいかないことも、学校内だけで解決してきました。
 
しかし、実は「学校」というフレームはすでに限界にきています。価値の多様化、個性、学力、家庭環境、それらを全て一人の教師(それは教科担任制の中高等学校でも)が神様のようにコントロールできるわけないのです。
 
これは21世紀の今になっても変わりはないように見えます。しかし、そのフレームを革新する方法が見えてきました。数年前からイメージしてきたことがここ1〜2ヶ月で実現可能なところまできました。
 
教育を革新する力は何か? それは教師ではありません。子どもです。実は教室の「子どもたち」は「stand-alone」なのです。隣のクラスがどんな授業をしているか、何をしているかさえ知りません。これが今の「フレーム」です。
 
このフレームを崩壊させてきます。子どもたちがネットワークでつながり始めればどうなるでしょうか? お互いの実践、教室環境、学習方法、成果をお互いに意識し始めたら?
 
コンピューターネットワークはこれを可能にします。子どもと子どもをつなぐことで既存の子どもを縛り付けるフレームを崩壊させ、真に子どもに学習を解放させていくのです。
 
おそらく数十年かかるでしょうが、必ず今のフレームは崩壊します。でもそれが確実に起こることは、教室の子どもたちを見れば分かることでしょう?