どっちが大事なの?

トップレベルの人間が国を引っ張り上げる未来か
全国民の知的レベルを上げる未来か
 
もちろん「どっちも」という答えが正解でしょうが、どちらが優先と言われれば、最近の私は後者です。「最近は」ということは、昔は「前者」と考えていたということです。
 
今の日本の教育の最大の問題点は「平均点」ではありません。PISAの得点は大して問題ではありません。問題は、上位20%位がフィンランドよりも上回っているのに、平均するとずっと下回るということです。
 
OECDから指摘されているように、つまり「ほとんど勉強していないゾーン」がかなりあるということです。
 
そうした高校生には残念ながら非常に厳しい現実が待っています。就職がないのです。もし就職しても、その給料に基準は東南アジアとの競争原理に基づいた賃金です。
 
国民全員が賢くなる方法をとらなければ、これから政治も経済も成り立たなくなっていくことでしょう。今の政治の流れを見れば、それが特定の政権や政治家の問題なのではなく、選んでいる国民の方に問題があることがよく分かります。
 
「学び合い」は日本を変えていく大きな力。でも間に合わないかもしれません。
 
これは私たち教師にも責任があります。日本がつぶれることになったときに始めて、私たちの教師の罪は明らかになることでしょうね。