夏休みの宿題

いつからなんだろうか?
 
「夏休みの宿題は答えを渡して保護者に○を付けてもらって持ってくる」
 
気がついたらこんなことが当たり前になっているような気がします。
福島県だけ?
 
つまり、1学期の勉強がよく分かっていないから親が夏休み中にどこが分かっていないかチェックして、教えて、分かるようにしてきてください。
 
ということなのでしょう。
本当にアホな仕組みです。それでも頭がよくなるならまだしも、分からない所を親に「ほじくり返される」んですから、子どもにとってはたまったのではありません。親は分からない所を「何で分からないの!」と怒るしか方法がないものです。そこに「こんなのも分からないあなたは馬鹿なの?」なんていうことを言うものなら「勉強なんてやってられない!」となることでしょう。
 
私は答えは渡しません。夏休み中に子どもに会ったときに「宿題終わった?」って聞くと、「まだよく分からないところがあって出来ていません」と子どもたちが答えることがあります。にっこり笑って「じゃあ、そのまま持っておいで。学校でやり直せばいいんじゃない?」というと、子どもはホッとした顔をします。
 
夏休みが明けて、答えで丸付けをしている後ろに行って「あらら、間違ったね。どうして間違えてしまったか理由が分かるようにしようね。」と声をかけます。それで子どもたちは十分に学び直します。教師が全て握ろうとするから、捌ききれなくなって親に頼ることになります。でも子どもの学びが主体的な教室では、親に頼ることは必要なくなります。
 
私は親にとって大事なのは「子どもとの対話」だと思っています。今どんなことをしようと考えているのか、どうしたいのか、そんな話を受け止めてあげるだけで子どもはちゃんと動くものです。