「学び合い」のニーズを作る

何度か書いたように、今の日本に「学び合い」のニーズは1%程しかありません。今のこのネットワークの情報に関心を寄せている外部の人は、かなり感度の高い人だと思います。もちろんこうした人は世の中の様々なことに感度の高い人です。
 
しかし、世の中のほとんどの保護者にしても、教師にしても、そして子どもにしても、今「学び合い」を求めているかというとそうではありません。
 
もしも、そこに「学び合い」を押し込めばどうなるか、私もfuru-tさんも猛烈な量の学級だよりを配布して、なぜ「学び合い」なのか? 子どもはどう学んでいるのかを知らせています。この間、furu-tさんのお便りを除いたらすでに100号を超えています。「この学校では「学び合い」を授業に取り入れていますよ」と公言している学校でもこれくらいの「覚悟」が必要です。
 
同僚にも同じようなものです。最初の「学び合い」導入1年目は、完全に変人扱いです。市内の研究校を渡り歩いてもそんな見られ方です。
 
 
「では、どうすれば?」
 
 
私は今年はもちろん忙しいのもあるのだけれども、2年前の半分程度しか学級だよりを出していないことにその「答え」があります。なぜ、それほどお便りを出さなくてよくなってきたか? それは「口コミ」です。すでに学級を立ち上げた瞬間から、半分近くの保護者には口コミを通して「学び合い」の需要があったからです。ですから、それほどギラギラしたお便りを以前ほど出さなくても、ある程度は分かってもらえています。
 
ここに風穴を空けるヒントがあります。ようは「口コミ」です。この力は抜群です。今の食品の売れ行きを左右するのは、CMなどの宣伝力ではなく口コミです。「食べログ」などをみれば一目瞭然です。どんなに宣伝を打とうが、クーポンを配ろうが、おいしくなければ、サービスが悪ければ人はいずれ去っていきます。
 
「学び合い」がどんなに素晴らしいと叫ぼうとも、説明しようとも、学び合いの会を開こうとも(そもそも学び合いの会は広げるという目的ではないですよね)それで「学び合い」が広がることはありません。「学び合い」をやってみたい、やらせてみたいという口コミ力が今の時代を左右します。
 
そのニーズを作るプロジェクトを今何名かで取り組んでいます。今は学校を開くための方法と活動のための資金調達を目指しています。
 
「押して駄目なら引いてみな」ですね。