第2回『学び合い』の会in福島 #manabiaifk

最初に調子に乗って話しすぎました。話しすぎている自分に気がついて、終盤の1時間はほぼ黙っていました。
 
悩みがありますか? と聞かれれば 毎日です!
どんな悩み? と聞かれれば 多種多様です!
 
私もまた毎日、修正をかけながらですので何も偉そうに言えることはありません。あるのは「経験」です。
 
その経験から今日のワールド・カフェの3題について自分なりの話をしたいと思います。
 
 
○「学び合い」をどう周りに理解してもらうか?
 
まずどんな人にも大事なのは「結果」 数値が一番分かりやすいことでしょう。
子どもの意欲や関心は、教師側から見れば「そんなのうちのクラスだってみんな私の授業をいいと思っている(に違いない)」と言うことでしょう。だからこそ、一定の数値をたたき出すことが大事です。できれば標準学力テスト(NRT)のような結果で示すことです。
また、保護者にも「自分がどんな教育をして、どう子どもを育てたいのか」きちんと伝えるべきです。どんな保護者も納得できるような話はできないことでしょう。でも「伝え続ける」ことが大事なのです。ですから私も、うちのF先生(ほぼ毎日)も頻繁に学級だよりを出します。人と違うことをするのであれば、それなりの「覚悟」は必要だと言うことです。「きっと分かってくれるだろう」と考えるのは非常に危険です。
さらに、校内に複数の「学び合い」が成立している必要があります。西川先生のおっしゃるように「あのクラスでもやっている」は、保護者にとって一定の安心感をあたえることでしょう。3人いれば心強いですね。
 
○「学び合い」の課題設定(少し追記しました)
 
私が「学び合い」を持続させていくのに最も大事にしていることは、「出来るだけ余計なことをしない」です。人間の本質的な欲求(新しいことをしりたい・理由を知りたい)に頼るということです。
「切れの良い課題設定」なんていらないと思っています。ましてや「課題の共有化」は無駄だと思っています。それは「法則化」の実践を見れば分かることでしょう。
「どんな課題を設定すればよい「学び合い」ができるか?」そこに答えなどありません。100人いれば100通りの方法・切り口があります。それをまねしてもうまくいくとは限りません。そこにこだわれば、いつか子どもは見透かします。「やらされている!」と。
子どもが机の上に辞書を載せるがごとく、私も机には学習指導要領を載せておきます。「何をどう学ばせるか」書いてあるんですもの、その通りにやればよいのです。
課題設定なんてうまくいかなくてもいい。子どもの様子を見て、「あーうまくいっていないなぁ〜」と思ったら、授業をストップして設定し直せばいい。「ごめん! 先生の課題がダメだわ!」って謝ればいいのだと思います。
最後に。課題設定にこだわることは「危険」がつきまといます。これは知っておく必要があると思いますので追記します。
私は、学び合い(学びの共同体と併せて)の経験が長いがために、課題設定を使って、または、授業中の一言で、子どもの学びに「うねり」を作ることが比較的苦労なくできます。うねりを作ると初めて授業を観られた先生はびっくりします。最初は得意がって、kouty先生にもその「うねり」について語っていました。しかし、今はほとんどそうした小手先の技などは使用していません。課題設定がうまくできるようになると、そこで子どもをコントロールしようとします。そして熟練があれば、それが可能になります。しかし、子どものテンションは上がりますが、子どもの詳細は見えにくくなりますし、下位の子どもは時間的にも追い込まれていきます。私はもっと緩やかに、そして分からないことにプレッシャーを感じない子どもを育てたいからこそ、緩〜い課題設定にしています。ですから「国語」や「算数」の授業などは特定の方以外には見せないようにしています。

 
○子どもが進んで学び合うために
 
発達障害(特に自閉的傾向)がある場合を除いて、全ての子どもは人と一緒に学び合うことが好きです。自閉的傾向のある子どもでも、教えられることは嫌いでも、教えることは好きな子どももいます。
私は毎日念仏のように子どもに言います。
「勉強が出来ないことはどうでもいいこと。人間は万能ではないもんね。頭が悪いなんて悲しまなくてもいいじゃない?でも出来ないからといって、学び続けないと出来るようにはならないからね。そのうち出来きるようになるって!」
「本気で願わないと出来ることも出来ませんぜ!」
 
 
上記の3点についていくらでも「小手先の技」は持っています。でもそのうち、あまり使わないようになってきます。最後に残されるのは「本気」だと思います。小学校の先生は、「全教科学び合い」をお勧めします。算数ができるなら全教科できます。だって算数が一番難しいんですもの。その位の本気度でどっちり構えたら、子どもは安心して子どものペースで学びますし、保護者も、同僚も認めることでしょう。
 
偉そうなことを一通り書きましたが、これがこれまでの経験から導いた私の答えです。もちろん、誰にでも当てはまることではないでしょう。ただ1文字でも今日参加された方の役に立てればと思って書きました。
 
2学期は「子どもが創る学び」がテーマです。次回にはその実践について話が出来たらと思います。