軍国教育

ある指導主事と話をしていてようやく理解しました。
なぜ、教育改革の波が起きないのかを。
 
軍国教育・・・
 
自分からはずいぶん距離のある言葉でした。
そんなもの1945年に一気に吹っ飛んだものだと考えていました。
反戦運動も、組合運動も全くよそ事の自分には、それが今の教育の考え方や学級の経営に大きく影響しているなんてちっとも考えていませんでした。
 
「もっとも効率のよい上意下達の方法」
「全体の速やかなコントロール
 
その視点でこの100年の学校を追っていくと、ほぼ変わっていないことに気がつきます。今の若い教師も知らず知らずに、そのルーチンに陥っているのだと思えます。おそらく反戦を唱える教師も、活動的な組合の教師も知らず知らずに、軍隊型の教師をしていることに気付かないことでしょう。
 
ハンドサイン・〜方式・日直・相互指名・遊び方から、登校の仕方・下校の仕方、廊下の歩き方・掃除の仕方・給食の食べ方・手の上げ方・声の出し方・発表するときに姿勢・本を読むときの本の角度・正しいいすの座り方・返事の仕方・ノートの書き方・鉛筆の持ち方・・・・・
 
 
新しいことを取り入れてるようでも、結局「コントロールしやすい」というルーチンに戻っているのです。
 
「教育改革」はこれを乗り越えなくてはなりません。これは容易なことではありません。その指導主事の先生はいいます。
 
「ハンドサインをするにしても、教室で紅白帽子を被って勉強する(分かる子は白帽子で、分からない子は赤帽子になる)ことも善意で行っているのだろうけれども、ほとんどの教師は大小あれどもその気持ち悪さに直感的に気がついていない。」
 
日本の教育が改革されるのは、これだけ容易ではないのです。覚悟が必要です。