声のコントロール

うちのkoutyさんがすごいのは、経験が少ないのに声の質感を感じ取れることです。以前、西川先生に上越で「学び合い」の授業を見せてもらっときも、時系列でその学びの状況をすべて言い当ててました。おそらく声の質感と子どもの姿を重ね合わせていたのだと思います。
 
「学び合い」の状態がよいときには、子どもの声は非常に穏やかです。そして柔らかい。耳に心地よいのです。
 
なぜでしょう?
 
それは当たり前なのです。「その人に合わせる」からなのです。相手に合わせるときに人は語気を強くしたりはしません。語気が強くなるのは「分かってくれ!」っていう圧力があります。大勢で、全体に訴えかけるには
圧力が必要でしょうが、対個人には必要ありません。だから声は優しく、穏やかになります。
 
子どもの声にしなやかさがないときには、何か原因があります。
 
その一つは課題が簡単すぎること。
その一つは相手を説得出来ないこと。
その一つは学びが固定化していること。
 
例えば初めて「学び合い」をするクラスに非常に簡単な課題を設定して放置します。すると元気よく、子どもたちは動き、立ち回り、説明して、達成させます。しかし、その時の声は、非常に「尖っている」はずです。
 
また、相手にうまく説明できないと、自分の考え方を押しつけようとします。当然言葉の語気が強くなってきます。
 
そして学びが固定化していると、言葉のリズムが一定になってきます。言葉の調和が単純化し、耳障りになってきます。
 
koutyさんのクラスはこれが起きません。いつも柔らかく滑らかです。これは彼の耳のなせる技です。彼もまた音が乱れると、ストップをかけて学びの修正をかけているからなのです。でも、それを本能でできるんだからすごい人なんですね〜。
 
私?そりゃ経験です。