「一人も切らない」について

http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20080928/1222567658
 
これまで何度か西川先生と交わしてきた議論ですが、子どもの状況は千差万別ですので、もう一度書き込みます。「私も一人も切らない」ということを絶対的に大切にしています。これが「前提」です。
 
うちにはどうしても、算数で一緒に学習できない子どもがいます。
年度初めは、何とかしていこうと考えていましたが、非常に厳しい状況です。具体的に書きます。
 
その子は「数えること」はできます。しかし、1+2が頭の中で構成できません。3年生です。しかし、それは周りの子どものせいでは、ありません。もちろん、本人も分かるようにしたいと、周りの子と一緒にやってきています。何度かその子と一緒にやってみて、認識する能力がまだ育っていないことが分かります。空いている子は一緒にたし算の練習に取り組んできてくれました。しかし、他の子どもも進まなければならない学習課程があります。
 
その「整合性」がとれないで悩んでいる先生も多いことでしょう。
 
長年「学び合い」をやってきた(少なくとも一人もこぼしたくないとやってきた)私でも、かなり厳しい状況が今年です。しかし、それは誰のせいでもなく、ただ子どもの脳の認識力の問題だと考えています。もし、それを「子どもたちの集団力」のせいにするならば、子どもの優しさは、すり減っていくことでしょう。
 
 
 
ではどうすべきか?
 
私にも分かりません。
支援学級の助けを借りるべきなのか?
それともまだ子どもに任せるべきなのか?
それとも私が教えるべきなのか?
 
ただ、出来ることはその問題と状況を学級全体で共有化することだと思っています。たとえ、その子だけの特別な状況が発生しても、うちの子どもたちは「見捨てる」ことはないでしょう。そう育ててきたつもりです。
 
 
そのクラスそのクラスで状況は千差万別です。
特に公立では、うちのクラスのような状況の学級も少なくは無いことでしょう。ですからその対応は、より慎重に、そして何よりその子どものことを考えて行動を取るべきだと思っています。
 
どのように「対処」しても、「学び合い」の理念が子どもたちに伝わっていれば、きっと解決していくことでしょう。