「学び合い」について保護者に説明したこと

家庭訪問で「学び合い」について、質問されたことや答えた内容を掲載します。
 
○ 「学び合い」の国語
 国語も基本的には算数と同じ考えです。読み取れる子どもと読み取れない子どもとの差が結構あります。どの言葉が大事で、どんなことが分かるのか、子ども同士で十分に学び合うことが大事です。
 
○ 「学び合い」でちゃんと勉強できているかしら
 まだ、「学び合い」は下手です。ですが次のステップに入っています。4月から比べて声のトーンが柔らかく、優しくなってきています。これは、内容を相手にうまく伝えようと考えている証拠です。
 
○ 「学び合い」でやるとして、担任の先生が替わったら大丈夫なの? 
 大丈夫です。子どもは簡単にその先生その先生に対応できます。昨年度「学び合い」した子どもも生き生きと学ぶ姿を見かけますし、担任の先生も「積極的に学ぶのでとてもいいですね」と言ってくれます。
  
○ 「学び合い」で合う子ども、合わない子どももいますよね?  
 「学び合い」は別に特別なものではありません。子どもは遊びの集団でも、一緒に何かをしています。それを勉強の場でも「一緒にやっていいよ」という学習です。人は、もともと人と関わる力を兼ね備えています。ですから、基本的には合わない子どもはいません。仮に合わない子どもがいたとしても、通常の一斉的に学ぶよりも合わない子どもは少ないと言えます。(子どもがそう言います) 通常の授業だとそれが「見えにくい」だけです。
 
○ そんなによい「学び合い」ならばなぜ他の先生はやらないの?
 するどい指摘です。大きく理由は2つです。多くの先生は「教えたくて」先生になっています。そして、優しく分かりやすく教えることで「先生大好き!」と言われることを夢見ます。そう思って教師になったとしたのならば、「学び合い」のような授業は、非常に理解されにくいことでしょう。もう一つの理由は、多くの先生が「そこそこに」勉強ができたことということです。   多くの場合は、授業の中で「よい思いをしてきた子ども」です。つまり、授業の中でよく取り上げられたり、誉められたりしたということです。だから、分からない子どもの気持ちは分かりにくいのです。もちろん多くの先生が、分からない子どもの気持ちを、つまづきを理解しようと日々、奮闘しています。でもそれを理解する方法は、自分がもっともっと子どもに関わろうとすることだと思っているのです。
 
○ 「学び合い」だからといって、すべてほったらかしでいいの?
「ほったらかし」というのは誤解です。お子様に聞くと分かりますが、課題設定についてはしつこく、厳しく子どもたちに伝えます。また、学ぶための環境を整えることを大事にします。また、何を学ぶかは自由ではありません。学習指導要領に基づいた目標に従って学習を進めます。子どもが自らの意志で動くのは、「学び方」です。「誰とどんな方法でもよいから、目標に到達しましょう」ということです。そこに関してはかなり厳しい、見えない枠があります。また、知識については始めに私から教えることもよくあります。例えば理科だと・・・
例→昆虫には、頭・むね・はらの3つに分かれています。足は6本あります。羽は4枚あります。
課題→それが本当かどうか、虫を何種類か捕まえて、調べてみましょう
算数でも、国語でも知識は先に教えてしまう方が、よい学習ができます。