「学び合い」での学力は伸びどまるのか?

「学び合い」では、上位の子どもの学習能力が伸びないと指摘されます。
これまでの自分の実践と子どもの結果から言えば、能力別で編成される上位集団よりも確かに学力は低いかもしれません。
 
学生の頃は「四谷大塚」系列で塾の講師をしていたので、上位の子どものすさまじく、けれども楽しく学ぶ姿を見てきています。自分のクラスの上位の子どもがそこまで引き上がっているかと言えば、「NO」です。
 
「学び合い」は、そんなこと目指してません! 高度な学習をするよりも人に分かりやすく説明できることの方が大事なんです! といくら叫んでも、それで納得してくれる人は少ないことでしょう。
 
3学期の算数の取り組みはここにメスを入れていきます。みんなが出来ること、そしてみんなでできることと、そして高度な学習に踏み込んだ学びです。
 
そのためには、家庭学習がキーポイントになることでしょう。宿題の出し方はこれまでいろいろ変えてきました。3学期はこれまでよりもゆるい課題にしてあります。でも、自分で向き合わないとどうにもならない宿題であります。
 
宿題の内容なんて教師が決めなくてもよく、必要に応じた自由自在な学習が必要です。そうしないと高度な学習に展開することなく、追うことで授業が終わってしまいます。
 
「楽しさ」というものの本質は難しさの克服の中にあります。「「学び合い」が楽しい」は、まだ子どもが十分に育っていないという状態であって、「学び合い」を通して学ぶことが好きなら無ければ、「学び合い」という魔法が解けた瞬間、子どもは沈んでしまうと私は考えます。
 
例え中学校でバリバリの一斉授業であろうと、「したたかに」学べる子どもに育てることが理想です。