「学校」

数年前、地域の小学校の統廃合に立ち会いました。
人口減少による複式化への対応策として5つの小学校を
一つの小学校に統合しました。
私もそれが正しい判断だと思っていました。
 
しかし、統合小学校に入ってあることが分かりました。
地域にとって「学校」とは我々が考える数百倍大事なものなのです。
地域の文化なのです。
それが統廃合し学校が無くなってしまうことは、地域の文化の中心を
はぎ取るようなものだったのです。
 
そこで感じたことは「学校」とは子どもをひっくるめた「地域」のものだということです。その地域に根ざした、地域のための教育が必要です。
 
であるならば「学び合い」は、我々の中で自己解決するものでは無いはずです。子ども・教員・保護者・地域・敬老・公民館…
それぞれを巻き込みながら、融合していかなければそれは一過性の研究にしかすぎません。
 
「学び合い」をしている教師がその学校を去れば、それで終わりになってしまいます。次の校長が否定すればそれで終わりになってしまいます。
 
マクロの視点だと西川先生のおっしゃるように、「情報」は全国に広がっていくでしょう。しかし、それと地域に根ざせるかどうかは全く別のものです。だから「学校」を抜きにした「学び合い」ではいけないのだと考えて今、その素地を作っているのです。